陳情と請願

2005年1月20日 20時08分 | カテゴリー: 活動報告

そもそも請願と陳情の違いは何か

 議会全員協議会での話です。議会運営委員会から、年末年始にかけて提出された陳情書8件の扱いについて報告があり、議論となりました。
 議会運営委員会の考えは、陳情8件の内、山口村の越県合併に関するもの5件と、松本市の合併に関するもの1件は、いづれもほぼ決着がついていることなので、議会で審議する必要はなく、議員に文書回覧すればよい、というものでした。
 しかし、「決着がついているといっても、陳情書の提出日は12月28日で、この時点ではまだ知事は結論を出していなかった。受付が年明けの4日なったのは事務の都合上のこと。陳情者の意思を尊重して審議するのが筋」「議長の名において受理しているのだから、審議した上で然るべき処置をすべき」「穂高町議会では陳情と請願は区別無く平等に扱ってきた。今回の陳情を文書回覧で済ますということになれば、審議せず文書回覧で済ませてよい陳情はこれこれである、という基準を設けなければならないのでは」など反対意見の方が多く出されました。私も「陳情書としての要件を満たしており、議会として既に受け付けているのだから、議会として審議し採択なり不採択なりの結論を出せばよい。法律に基づいてすすめてほしい」と念押ししました。

 「法律に基づいて」と言った後で、実際には法律にどう書かれていたのか確かめておかなくてはと、まずは議員必携を見直してみました。陳情は請願と同一の取扱いをする、私はそう理解していたので、そのことはどこにあったかなと。第4章に請願・陳情の審査という項がありました。
 請願は、憲法第16条に「何人も、損害の救済、公務員の罷免、法律、命令又は規則の制定、廃止又は改正その他の事項に関し、平穏に請願する権利を有し、何人も、かかる請願をしたためいかなる差別待遇も受けない」と保障されているという。では陳情は?とページを繰っていくと「陳情は法的保護を受けるものではない。したがって、陳情を受けた当局側も、これに回答し、その処理の結果について報告する法律上の義務はない」とあるではないか。えっ!?と思いつつ読み進めると、「陳情書またはこれに類するもので議長が必要があると認めるものは、請願書の例により処理する」とあり、さらに地方自治法109条第3項及び109条の2第3項にも「議案、陳情等を審査する」という記述があることから、陳情については請願と同一の取扱いをする、と出てきてホッとしました。

 さて、そもそも請願と陳情の違いは何か。内容による違いではなく、請願書には紹介議員が必要であるのに対し、陳情はこの必要がないというだけなのです。住民の要望を議会に反映するという点では違いはなく、紹介議員の「ある」「なし」でその扱いが変わるのはおかしなことです。ところが、議会によってはこの違いを理由にして、請願より陳情を軽く扱う傾向があるようで、「陳情を議会として審議することなく単なる資料配布扱いをすることがふえてきている。誠実に処理することが望ましい。」と議員必携にも書かれていました。
 「法律に基づいて」加えて「その法の精神に従って」、陳情は請願と同一の取扱いをするよう求めていきます。