田中県政の成果と課題考える学習会

2006年7月15日 11時34分 | カテゴリー: 活動報告

田中県政は旧体制の何を壊し、何を創ってきたのか

 知事選告示まで1ヶ月を切りました。田中知事は22日に立候補を表明しましたが、反田中の候補者選びは混迷を極めている様子。何の理念も政策もなく「勝てる候補」選びに終始しているように見え、県民不在としか言いようがありません。私はもうウンザリです。
 勝手に飛び込んでくるTV報道や、身近なローカル新聞の情報を判断基準にするしかない現状。それも、私のように多少なりとも住民運動に関わり、その延長で議員になった者から見ると、信頼に値する確かな報道とは思えないものが多いのですから、判断基準になるかどうかも怪しいものです。
 田中県政6年間の評価をきちんとしないで、選挙に臨むわけにはいかない。しかし、評価する手がかりがない。そんな思いをいだく方は多いだろうと、今回の学習会を企画したわけです。安曇野市外からの参加者もあり、60人ぐらいは集まったでしょうか。以下に簡単に報告します。

 まず、田中県政の成果と課題について、3人の方から報告がありました。

(1)「阿智の処分場問題で考えたこと」 椎原 澄さん愛知県常滑市生まれ。20年前有機農業を志し、東京から阿智村に移住。平成7年頃から、事業団が阿智村に計画した処分場に反対の立場で活動。長野県廃棄物問題研究会に事務局員として参加。

(2)「長野県の福祉、この6年をふり返って」 児玉典子さん松本市在住。長野県職員として長年福祉行政にたずさわる。諏訪児童相談所、松本地方事務所厚生課などを経て、社会部青少年家庭課の課長を最後に退職。安曇野地域の福祉の事情にも詳しい。

(3)「蓼科ダムに頼らない総合治水の実現〜県民が主人公という意味を考える」 清水 馨さん茅野市在住。環境会議・諏訪を設立。諏訪地方のリゾート開発やダム建設に反対し、特に蓼科ダムでは、ダム計画の是非を問う上川部会に反対側団体代表委員として参加。

 3人の報告に共通していたのは、成果が上がったところには必ず県民・住民・職員の力が発揮される活動の積み重ねがあり、それを田中知事が見抜いて協働の県政へつなげていったのだと。田中知事だったからできたこととして評価していました。

 吉村県政下の福祉予算は全国的にも最低レベルで、児童相談所では月々の電話代にも事欠くような有様だったという話には、本当に驚きました。そんななかで、どうやって福祉の現状を維持するかという「守り」の仕事しかできないような状態だったそうです。それが、田中知事に替わってからは現場の声が反映されるようになり、新しい施策が次々に実現し、グループホームや託養老所など全国トップレベルの開設数となっています。じっさい本年度予算では、福祉や教育にかける費用が土木費を大きく上回りました。

 脱ダムについて言えば、蓼科ダム計画の中止は、新しい河川法の理念を生かした素晴らしい取組みとなりました。信濃毎日新聞は、この全国をリードする脱ダム行政の成果である蓼科ダムや下諏訪ダムについてまったく報道せず、うまく進んでいない浅川ダムのような事例ばかりをことさらに「失敗」のようにして報道し続けたのです。これでは、田中県政の評価もまともにはできないではないかと、マスコミ批判も出ました。

 田中県政の問題としては、経営戦略局のことがあげられました。管理機能ばかりが強くなり、権限が集中しすぎているというのです。経営戦略局の意向と一致しないと、知事のところまで届かないということになるし、現場や住民から遠く、意識としても離れてしまい、本当に必要な施策よりも「目玉」的なものが優先されていく傾向が強い。今後の課題だという意見が、これまた講師3人に共通していました。

 そして最後に参加者みんなで確認したことは、「田中知事にオンブニダッコではいけない、だれか一人の有能な人間に頼ることではダメ」→「自分は知事と一緒になにができるかを考え、一緒に歩んでいけるような知事とはどんな人物なのか」をしっかり見極めようということ。

 それにつけても、反田中で知事候補を立てよう、あるいは選挙に勝つためには候補の一本化を、などと躍起になっている人たちは、「夢よもう一度」とばかりに「オンブニダッコできる知事」しか考えていないように、私には見えます。