政治資金収支報告書(2006年分)

「裏金を作ってもいいよ」と言っているも同然の現行法

 昨年末から年明けにかけて、政治団体の事務所費として政治資金収支報告書に不適切な会計処理をしていたとして、次々と閣僚の名前があがりました。佐田行政改革担当相は責任をとって辞任。松岡農相や伊吹文科相も、家賃のいらない議員会館が事務所になっているのに、信じられないほどの高額の事務所費を計上していたことが判明。不透明な政治資金の扱いに、国民の不信感は増すばかりといったところ。本当にヒドイと思います。

 政治資金というのは政治団体で使われるカネのことです。政治団体というと政党のことだと思われるかもしれませんが、議員や政治家を目指している人の後援会も政治団体なのです。ですから私の後援会「小林じゅん子と種まく人々・小林じゅん子後援会」も、小さいながらもリッパな政治団体ということになります。したがって、年に一度の政治資金収支報告書の提出を義務付けられています。

 それでは今回の「政治資金収支報告書に不適切な会計処理をしていた」というのは、どういうことなのでしょうか。
 政治資金収支報告書は5万円を超える政治活動費には日付や目的、領収書の添付が義務付けられていますが、事務所費など経常経費は総額だけを記入すればいいことになっています。家賃や電話代など、事務所維持に必要な費用がこれにあたります。
 ということは、政治活動に関する支出で「オモテに出せない費用」を、領収書のいらない事務所費にまぎれ込ませて処理することが可能なわけです。伊吹文科相も政治活動で領収書のとれないものを、事務所費で処理したことを認めています。
 広島では藤田知事の後援会関係者が、裏金を選挙対策費として県議会議員などに配ったとして裁判になっていますが、こんな抜け道だらけの法律では、「裏金を作ってもいいよ」と言っているようなものです。

 加えて、収支報告書自体、行政のチェックは形式的で内容にまで踏み込んだ審査は不十分です。一地方議員である私は、届出をだれかにやってもらうわけにも行かず、会計処理も担当者と一緒にやって、報告書は自分で地方事務所まで持参しています。だから分かるのですが、数字の計算が間違っていないか電算機を叩いてチェックするだけです(金額が国会議員などに比べたらケタ違いに少ないからかもしれませんが)。

 とにかく、事務所費など「経常経費には領収書が要らない」ということがオカシイのです。事務所費とは何かを明確にして、収支報告書に明細記入と領収書を義務付けるべきだと思います。もっと監視機能を強化して、例えばインターネットで公開するなどして透明性を高めていく必要があると思います。

 ここまで書いてきたので、私の後援会「小林じゅん子と種まく人々・小林じゅん子後援会」の2006年分政治資金収支報告書が出来上がったところでもあり、報告しておきます

◆2006年度小林じゅん子後援会・政治資金収支報告書(案)
1、収支の総括
  収入総額  155,205円(繰越額 119,115円 本年の収入額 36,090円)
  支出総額  136,454円
  翌年への繰越額  18,751円

2、収入項目金額の内訳
 会費 0円(会費を徴収していないため)
 寄附 36,090円(個人からの寄附35,000円、団体から1,090円)

3、支出項目別金額の内訳
 経常経費
  ・備品・消耗品 53,723円(インク、用紙、コピー他)
  ・事務所費   72,731円(家賃、電話代)
 政治活動費
  ・組織活動費  10,000円(通知用はがき)
  ・総会開催費  0円(後援会事務所で開催したため会場費かからず)
  ・寄附     0円

※報告書、領収書等は、私の事務所でいつでもご覧いただけます。