安曇野市情報公開・個人情報保護審査会

2008年4月10日 00時53分 | カテゴリー: 活動報告

口頭による意見陳述

 この日、今年度3回目の安曇野市情報公開・個人情報保護審査会が開催されました。昨年12月に、三郷ベジタブルの「安曇野みさと菜園事業計画書」の情報公開請求しましたが、事実上の非公開となったため異議申立をしました。情報公開・個人情報保護審査会が開かれるならば、そこで意見陳述をしたいと申し出ていたところ、3月24日に意見陳述の機会を得ることができました。
 以下は、その時の意見陳述ですが、審査結果が出るのは、6月ごろになりそうだと聞き、もうちょっと何とかならないものか=迅速な対応をしてもらえないかと思いました。

◆安曇野市情報公開・個人情報保護審査会にて意見陳述
 2008年3月24日午後 堀金総合支所2階会議室にて

 安曇野市の情報公開制度を利用して、安曇野市第三セクター株式会社三郷ベジタブルに関する文書(株式会社三郷ベジタブル(施設名=みさと菜園)が旧三郷村に提出した指定管理者の指定に係る申請書と添付書類のすべて)を請求したところ、「公開することにより当該法人等に不利益を与えることが明らかであると認められるため」として、部分公開となりました。
 部分公開といっても、ご覧のように27ページのうちの極ごく一部以外はすべて墨塗りで、事実上の非公開です。
 
 安曇野市情報部分公開決定通知書によると、「公開することにより当該法人等に不利益を与えることが明らかであると認められるため」という理由で部分的な公開としていますが、「不利益を与えることが明らか」と言っているだけで、不利益の内容についてまったく説明がなく、部分公開とした具体的根拠も何一つ示されていません。「ダメなものはだめ」と言っているのと同じで、説明責任を果たしておらず、なんの説得力もありません。

 また、情報公開条例第7条第3項のただし書きには「人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公開することが必要であると認められる情報を除く。」とあり、安曇野市の財産であるトマト栽培施設や株式会社三郷ベジタブルへの出資金をはじめ、市民の財産を保護するという視点を欠いた判断だと思います。

 今回の安曇野市の判断が全国的に見ても一般的なものなのか、インターネットで事例を調べてみたところ、指定管理者の募集・選定にあたっても、その経過と決定にかかわって情報公開の基準を設けている自治体が多くありました。とりわけ、自治体が出資する「第3セクター」については、情報公開は当然のことで、市民と協働のまちづくりを進めるために、できるだけ詳しく会社のことを住民にも知らせ、理解してもらう努力をしているというところもありました。

 今回の安曇野市のように「公開することにより当該法人等に不利益を与えることが明らかであると認められるため」といったような、通り一遍の住民を無視した取り扱いをしている事例もあるにせよ、どれも批難の対象となっているものでした。

 情報公開の対象である三郷ベジタブルに関しては、経営不振で危機的な状況にあり、市の監査が入ったり、専門委員会の調査が行われるなど、安曇野市としても大きな問題となっています。市民の関心も高く、住民監査請求や住民訴訟にまで発展しています。そのなかで明らかになったのは、三セクにありがちな「ぬるま湯的な経営」と、会社と行政の馴れ合いのなかで情報隠蔽が当たり前になっていたということです。そのような厳しい指摘を受けてもなお、情報公開に応じない市の対応には納得できません。

 一部公開の文書を受け取った時に、担当者に「部分公開の決定をしたのは誰か?」と尋ねたところ、「市長名の文書ですから、市長ということになります。」というので、「そりゃそうだけど、実際に市長が決めたわけではないでしょ。公開できないと判断し、部分公開の指示を出したのはだれか?」と重ねて聞きました。すると、「それは、ちょっと、さしさわりがあるので、私からは言えません。」という答えが返ってきました。

 ここにも情報公開に支障をきたす問題があると思いました。三郷ベジタブルの取締役である者が、今回の情報公開請求を直接に受け付けた産業観光部の部長であったからです。情報公開請求の窓口である総務部総務課 文書法規担当とは、一部公開か全部公開か協議をしたということですが、三郷ベジタブルとの結びつきが深い産業観光部の意向を強く反映したような一部公開の扱いは、公正、公平の観点から大きな疑問が残ります。このような場合は、直接に利害関係のない文書法規担当が判断すべきです。情報を持っている部署が安易に非開示決定や不存在による非公開決定を行わないよう、「市長が自ら判断する仕組み」を考える必要があるのではないでしょうか。

 指定管理者の選定・指定についていえば、その審議過程の透明性が求められる時代に入っているのですから、行政に都合のよい情報開示でお墨付きを与えてしまうことがないよう、申請書や関連する添付書類、審議記録等を保存するとともに、公開に努めなければならないはずです。安曇野市行政が公正、公平に事務事業を執行していることが公知されるためには、本件情報が公開されることが必要で、公開によってこそ市政への理解と信頼が高まると考えます。
 ぜひとも全部公開の判断をしていただきますよう、お願いいたします。