三郷農業振興公社の経営改善計画

三郷堆肥センターの存在意義は?糞尿野積み止まず

 10日の全員協議会、安曇野菜園第6期第1四半期の実績が報告されたその次は、三郷農業振興公社(堆肥センター)の経営改善計画の説明がありました。これもまた、「時間がないので質問は書面で事務局に」と先を急ぐ議長に、「緊急に1点だけ聞きたい」と質問。「水分調整が厳しくなったため、堆肥センターに受け入れてもらえない糞尿の野積みがひどくなっているのではないか」と質問しました。すると、あろうことか農政課長は「あれは野積みではない。どこのことか?違う場所ではないか」と、野積みを強く否定。

 そこで、今日は現場を再確認してきました。もしかして、この1週間で片付けてしまったのか???と思ったからです。やっぱり「野積み」はそのままでした。(右上の写真:三郷温にある中信木材センターの北西のあたり)
 この写真に写っている面積のの3倍以上はあります。写真左手に写っている「水溜まり」のようなものは、もちろん水溜りではありません。11日にも、糞尿と思われる液状のものがドボドボと捨てられるのが目撃されています。この状態を「野積み」と言わずして何と言うのでしょう。農政課と環境課に説明を求めているところです。

 以下、昨日に引き続き「三郷ベジタブルの経営改善を望む市民の会」の横地さんの傍聴レポートです。

三郷農業振興公社問題
   糞尿野積みがひどい/小林純子議員質問
       野積みとは聞いていない/農政課長

 やはり経営不振にあえぐ三郷農業振興公社(堆肥センター)の経営改善計画書と、これに対する市の改善促進チーム報告書も、安曇野菜園報告とともに提出された。12月市議会で「年内提出」という約束だったのが延びていた。

 公社経営改善計画は①策定から平成25年度までを実施期間とし実現に努める ②20年度に市費6800万円で改修工事したことを認識、メンテ契約などで良好な設備状態を保つ ③還元堆肥を有償化、水分調整を厳格化 ④戻し堆肥をやめる ⑤黒字化し、減少資本金を回復、などの実現を決意するとしている。

 これに対し「三郷農業振興公社改善促進チーム」(代表・二木一雄産業観光部長)は、還元堆肥の有償化について、堆肥センター利用農家と非利用農家との不公平性を指摘。公社の経営改善が進まない場合、計画の設定金額などを見直すよう求めた。し尿の水分調整70%以下の厳格実行を求め、「水分調整の支払い困難を原因とする野積み堆肥を発生させないよう、農家・行政・酪農組合が支援し、適正処理に取り組むこととした。公社の堆肥製造技術・知識の向上を求めている。

 報告書は最後に、今回経営計画の想定結果が見られないときは見直しが必要。点検評価会議には十分な機能が求められる。第三者的外部メンバーなど適正な構成とする。株式会社として経営が成り立たないときは、根本的見直しを行うこととした。

 議長が「質問は書面で事務局に」と終わろうとしたのを、小林純子議員が「緊急に1点」と最後に質問。「水分調整が厳しくなったため、堆肥センターに受け入れてもらえない糞尿の野積みがひどくなっている。どういう対策をとっているのか」と質した。市は「野積みしている認識はない。報告も受けてない。農家が牧草地へ撒くために運んでいったとは聞いた。野積みではない。改修工事後、野積みは聞いていない」と答え、事実関係は詰めきれないまま終わった。

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 安曇野菜園と三郷堆肥センター。二つの経営資料、報告書とも隔靴掻痒の感がある。現在の経営状況が厳しく、改善が容易でないことは分かる。だが、この状況を招いた経営責任はだれか。また現在の対応で傷は治せるのか。肝心の部分が心もとない。税金がどれだけ使われたか、使われるか。その1点から見守りたい(まとめ・横地 泰英)。