またしても仕掛品の見込み違いで赤字に転落か

安曇野菜園第6期決算、改善は困難

・安曇野ルビーを栽培する温室(安曇野菜園)
・安曇野ルビーを栽培する温室(安曇野菜園)
 ここのところずっと安曇野菜園の記事が続いています。ほかにも書きたいこと、議員として報告しておきたいこと等々たくさんあるのですが、なかなか書ききれません。それもあって、しばらく安曇野菜園の問題は置いておこうと思ったのですが、そういうわけにもいかなくなってきました。
 なぜか?5月29日に公表された第6期上半期実績と下半期の生産計画が、その後大きく予想を下回っている状況がハッキリしてきたからです。(上半期で3879万の黒字だったものが赤字に転落するのは必至のようです)

 上半期実績について報告した三沢専務の説明、その後6月議会で聞いた西山副市長の答弁、そして情報公開に誠実に応えようとしない安曇野菜園(株)の体質に不信感を持っていたわたしは、7月16日に安曇野菜園を訪ね、温室を見せてもらいながら話を聞いてきました。

 案内してくれたのは、今は非常勤になっている前専務(旧三郷村総務課長)のIさん。途中から安曇野ルビーのT常務が加わり、1時間半ほど話を聞きました。
 まずラウンドレッドの温室。7月初旬に植えたばかりのトマト苗が2万本、まさに見渡す限りトマトの景色です。
 次は、安曇野ルビーの温室。収穫の最盛期を過ぎて老木となったところに、まばらに赤い実が付いていました。その老木のトマトの根本には、新たに小さな苗が植えられていました。こうやって安曇野ルビーの通年栽培をするという説明でした。
 水の補給を通常のトマト栽培の1割程度に抑えてトマトの糖度を上げる、これが栽培のポイントということで、葉っぱは一見したところ萎れているように見えます。「味のバラつきがなかなか改善できない。温室が当地の気候に合っていないので、湿度・温度管理が非常にむずかしい。」とT常務。

 そして、三つ目の温室の方は?と聞いたところ、Iさんは事もなげに「そっちはプラムレッドだが、もうなにもないよ。植えかえするところだから・・・、行って見てもしょうがない。」という返事。

えっ?おかしいぞ!

 プラムレッドは通常6月で蔓上げするところを、今年は9月まで収穫期を延ばしたはずなのに・・・(5月29日の上半期実績報告で説明している)。それが、もう1本残らず抜いてしまってないとは!?。
 9月まで収穫期を延すことで、仕掛品を4500万円も増加させ、黒字になったこと強調していたのに。例年通りに6月で収穫終了してしまっては、仕掛品のほとんどがマイナスに転じることになります。結局期末には大赤字か!?

 5月29日公表の安曇野菜園第6事業年度上半期実績報告には「9月まで収穫期を延ばす」と書いてありましたが、6月17日の一般質問では「8月まで延ばす」と微妙に変わっていました。そして、この6月議会が終了したのとほぼ同じタイミングで、プラムレッドは病気が出たという理由で処分されてしまったのです。

 この間3週間足らず、いったい何があったのか、会社からの説明はまだありません。仕方ないので、安曇野菜園に関する経営改善計画点検評価委員会の会議録、報告書など、情報公開請求をしました。
 去年の例によれば、第3四半期(3月1日〜5月31日の3か月間)の経営状況が議会に報告されるのは8月中旬かと思われます。とにかく遅い。こんなことでは日々の経営に何の役にも立ちません。もしかして、議会向けの「特別仕様の報告書」を作らなければならないので、こんなに遅くなるのでしょうか。