安曇野菜園事業廃止の場合/市の負担額15億円以上

条件によりもっと増える可能性

 安曇野市のトマト栽培第三セクター「安曇野菜園」(旧三郷ベジタブル)の第6期決算は3800万円の赤字となる見通しである。高糖度トマト「安曇野ルビー」を目玉に、第6期を経営改善の正念場と位置付けていたにもかかわらず、計画倒れに終わりそうです。
 事ここに至って、市は、やっと、トマト栽培三セク事業を断念した場合の補助金返還など市の負担がどうなるかについて公表しました。

 下記の信濃毎日新聞の記事によれば、「負担額は15億円」ですが、じつは条件によりもっと増える可能性が高いのです。たとえば、最悪の場合として安曇野菜園が経営破綻した時には、市が出資した3100万円はもどってきませんし、栽培施設を解体・整地するとなれば3億円はかかります。

 また、県農業開発公社から借りている土地(トマト栽培施設の敷地)は1億7300万円で買い取らねばなりません。未払いになっている施設使用料も3億円近くにのぼります。ざっと計算しても22億円以上になります。

 平林市長は「ここで止めるわけにはいかない。継続することを基本に市が支援していく」と述べたが、引退表明した今となっては、結局のところ責任回避したとしか言いようがありません。