議会の決議については慎重な対応を

2010年9月27日 11時24分 | カテゴリー: 活動報告

安曇野市議会「本庁舎建設促進を求める決議」案を可決

市民タイムス2010年9月23日記事
市民タイムス2010年9月23日記事
 昨21日、昼ごろだったか「本庁舎建設促進を求める決議」の文案を人づてにもらいました。議員提案するらしいとのこと。8月30日に開会した9月定例会、明日はもう最終日。閉会直前に議員提案してくるとは、どういうつもりなのだろう。議員提案は原則として全会一致で可決することになっていますから、「全会一致」に向けての事前の相談や話し合いもなく、突然に決議案が出てくるのは実に不可解。
 だいたい、本庁舎建設については議会のなかでも賛否が分かれています。市民の間ではなおのことです。それを受けて、賛成派議員は「ぐずぐずしていないで早く建ててくれ、という市民が圧倒的多数だ」というし、反対派(建設に慎重な)議員は「今この時期に80億円もかけて建てる必要はない、という声が高まっている」と反論するわけです。

 いずれにしても、意見が割れていることは間違いないし、建設に反対する市民が少なくないということも確かです。それがわかっていて、安曇野市議会として「本庁舎建設促進を求める決議」を挙げようとする議員がいるということ、私はそのことに驚きました。それも、多数派であることをいいことに、こんな突然に提案して有無を言わさず決議しようとするなんて。
 これはうかうかしておれないと、さっそくに議長宛て、議運の委員長宛てに「安曇野市議会の決議について慎重な対応を求める申し入れ書」を提出し、議運では傍聴するだけなく発言ができるように、「委員外議員の発言の申し出書」も出しておきました。

 そして、本日午後1時、本会議に先立って議会運営委員会が開催されました。人事案件等の追加議案の説明があり、そのあと「本庁舎建設促進を求める決議」と、そしてなんと「地方議会議員年金制度の廃止を求める決議」まで(これまた唐突に)出てきました
 ここで、委員長が私たちが提出した「申し入れ書」を取り上げ、併せて「委員外議員の発言」を許可するか委員に諮りました。
 「委員でもない者にあれこれ言われても困る」「申し入れ書を出したのだから、発言するには及ばない」という意見もありましたが、なんとか発言を許され、ひとまずほっとして傍聴を続けました。

 そこで、おやっ?と思うことに気付きました。決議の提案に「議案書」が付いていなかったのです。議長に提出された議案書は議運のテーブルに載せて、そこで協議されて初めて議事日程に加えられるのです。決議文の文案だけ出しても議題にはなりません。おかしいなあと思っていたら、副委員長からその指摘があり、委員長も議案書の提出を求め暫時休憩の一幕もありました。

 これが、もし、少数派の議員提案で議案書が間に合っていなかったら、あっさり「議案書が出せないような急な議員提案はダメ」と却下されていたことでしょう。さらに、議員提案は全会一致で可決するものという原則からいけば、議長か委員長が「本庁舎建設については議会内でも意見が分かれている。全会一致で決議を挙げることはできないので、この議案を取り下げてはどうか」と尋ねるだろうと思って聞いていたのですが、そういう場面もありませんでした。
 私が議員提案した時には、議運ではもちろんのこと、議長室にわざわざ呼ばれて「取り下げる意思はないか」と念押しされたこともありました。こうしてみると、議員提案は提案者の顔ぶれによって対応が変わる、ということになります。それも、多数派には甘く少数派には厳しくということになりますから、公平な議会運営から大きく外れるものです。

 さて、大幅に時間延長した議運のあとは全員協議会。ここでも「決議」について異論は幾つかありましたが、議運の結論は覆ることはなく、論戦の場は本会議へと移りました。
 結果は新聞報道にある通り、安曇野市議会としては「本庁舎建設促進を決議、『特例債の期限内』後押し」する、ということになってしまいました。(このあたり、山地議員のブログも参考にご覧ください)

 「本庁舎建設促進を求める決議」の内容ももちろんですが、それ以上に議会が決議を挙げることの意義をどう考えるのか。そもそも「決議」とは何ぞや、という理解を深めることなく、強引に多数決で建設促進を決議した安曇野市議会の実態は、市民の目にどう映るのでしょうか。