安曇野地域合併協議会ウォッチング〜その1〜

協議会設置協議書調印式と第1回協議会

 7月23日、豊科町のサンモリッツ大ホールにおいて、安曇野地域合併協議会設置の協議書調印式があり、第1回目の協議会が行われました。私としては委員として協議に参加したかったのですが、各町村から議員は4名ということで残念ながら選から漏れてしまったので、せめて会議の傍聴をして情報発信していこうと考えました。これから月1回のペースで協議会がありますので「協議会ウォッチング」とでも言いましょうか、報告していきます。※報道関係者優先で調印式の様子もカメラマンに隠れがち

 第1回協議会に先立って行われた調印式で、会長は任意協議会から引き続いて平林穂高町長が務めることに。委員の構成は、町村の長(5名)、議会の議長(5名)、議会が選出する議員(4名×5町村)、学識経験を有する者(5名×5町村)で合計55名。幹事会の構成は、町村の助役(5名)、合併担当課の長(5名)で合計10名。安曇野地域合併協議会事務局には事務局長(豊科町職員)、事務局次長(穂高町職員)、各町村から2名の職員、県から1名の職員、合計13人が配置されています。

 まずは会長挨拶、委員委嘱状の交付、委員・幹事等の紹介があり、議事に入りました。確認事項4件、協議事項9件、報告事項8件。盛り沢山な内容でしたが、任意協議会の経過を受けての確認(おさらい)と、今後の法定協議会の運営・規則(おやくそく)に関することがほとんどで、議事は滞りなく進みました。

 そんな中で私が注目したのは、「安曇野・新市づくり協働塾」の開設・運営が、協議会の事業として提案されたこと。「まちづくり・地域づくり」について、住民と行政が一体となって学習していく組織を設立し、新市における「住民と行政の協働」の基礎固めをするというのが一番の目的で、5町村のまちづくり担当課と連携・共同し、運営の支援に当たるというもの。
 私はこの提案に期待し、自分も参加したいと思いながら議事に耳を傾けていたのですが、委員からは異論もありました。「協議会と協働塾との関係、位置付けはどうなるのか?明確にしておかないと(合併協議を進める上で)トラブルのもとになりかねない。」「委員は住民代表として出てきている。このうえ(協働塾を作って)一般住民の声を反映させろということでは、議会制民主主義がおかしな事になる。」という意見がその主なもの。「協議会は合併したら解散してしまう。長期的な展望をもって”まちづくり・地域づくり”を考えていくには協働塾のような組織は必要。」との賛成意見もあり、それ以上の反対意見は出なかったので「安曇野・新市づくり協働塾」の提案は承認となりました。

 他には、今年5月に成立した改正合併特例法の適用が可能なので、合併時期を2005年4月以降に延期することを確認。今後の合併協議会のスケジュールや合併協定項目、予算、運営規約等について、すべて提案通り承認されました。

 印象的だったのは「学識経験者ということで委員として出てきたが、初めての経験でありとまどっている。まず、固有名詞・行政用語が何の説明もなく次々と出てくるので、よく分からない。用語解説集のようなものが欲しい。」という意見。行政用語という”仲間内”の言葉で話し合おうとしているようでは、住民の声を反映させることはできませんよ、そう言いたかったのではないでしょうか。

 次の第2回協議会は、8月9日(月)13:30より南安曇合同庁舎401号会議室にて。公開されていますので、どなたでも傍聴できます。