議会広報委員会で富山県婦中町を視察

ホームページを活用した議会情報の公開がすすむ

 出発前日の20日は台風23号が県内を直撃。私の住む古厩では、特に危険を感じるような状況はなかったので、防災無線で山麓の天満沢付近が増水して危険!非難するようにと緊急放送があった時には、びっくりしてしまいました。どこだろうと慌てて地図を広げたところへ、友人から電話があり「山麓線は水浸しで石がゴロゴロ、やっとの思いで今家にたどりついたとこ」というではないか。これは大変、天満沢に近いOさんは大丈夫かと電話してみると、そこも一面水に浸かってどこが道路かも分からないという。「純子さん、来て見ようたって無理だよ、普通のクルマじゃ動けないよ。消防団が出てくれてるから大丈夫・・・」と言われ、そうか、今あせって私が出て行ったところで何の役にも立たないと思い直し、ハラハラしながら夜明けを待ちました。
 明けて21日、台風一過、雨も上がり、議会広報委員の6人と事務局職員が穂高駅に集合。町内各地で被害はあったものの、命にかかわるような被害はなく、町は復旧に向け動き出しているので、視察は予定通り行うことになりました。受け入れ先の婦中町でも、町の一部に台風の被害はあったのですが、来ていただいて大丈夫という事で、出発しました。(穂高町の台風被害については、ページを改めて報告します。)

 婦中町は富山市近郊の人口35,550人、産業構造も穂高町とよく似た町です。議員定数20、議会だより編集委員会は穂高町と同じ6名で構成され、年4回の「ふちゅう議会だより」を発行しています。婦中町議会の情報発信の特徴は、インターネットを活用したホームページと紙メディアの議会だよりを、上手に連携させている点にあります。
 婦中町議会ホームページでは、「ふちゅう議会だより」のバックナンバーが閲覧でき、印刷可能なPDFファイルはもちろん、スピーディーに見せるHTMLファイルも用意され、利用者の便宜がはかられています。穂高町ではPDFファイルのみなので印刷には便利でも、パソコン画面で見ようとすると手間がかかったり読みにくかったりします。HTMLファイルを用意しているのは感心しました。
 議事録についても、穂高町では議会事務局か町の図書館にでも行かないと見ることはできませんが、婦中町ではホームページで議会議事録を公開しています。発言者やキーワードで検索ができるので、とても便利です。
 印刷版の「ふちゅう議会だより」を見て、一般質問のページが1議員に2分の1ページしかなく、簡潔明瞭すぎて物足りないと感じたのですが、もっと詳しく知りたいという方は、ホームページで議事録が取り出せるようになっており、それぞれのメディアの特徴を生かしてうまく補完させているなと思いました。穂高町では、一般質問のページは1議員1ページとタップリとっていますが、詳しく伝えようと紙面一杯に文字を詰めて、かえって見向きもされないのではと反省させられました。
 このホームページの議会議事録は、議会事務局の担当でした。議事録は、実際の議事を録音したテープから原稿を起こし、電子データとなります。(大方の自治体では、テープ起こし外注しています。)電子データとなった文字原稿は、紙に印刷したり、ホームページに編集しなおしたり、様々に使い回しができるというわけです。それでも、議会の公式な記録ということで、正確さを期すためのご苦労は並大抵でないとお見受けしました。穂高町議会としては、大変そうだからと尻込みするのではなく、議会の情報公開を進め説明責任をはたすためにも、積極的にホームページで議事録が公開されるよう働きかけていきたいと思います。
※写真は、婦中町議会だより編集委員会の梶原委員長さん・歓迎の言葉