山麓地域の治山治水をどう考えるか

2004年12月16日 15時35分 | カテゴリー: 活動報告

砂防ダムや堰堤が最も有効な対策なのか?

 台風23号による山麓一帯での被害については、今回の議会一般質問でも4議員が取り上げました。私も気になっていたので、土砂が流れ込んで大きな被害があった旅館の北側の沢(桐沢)を、上流に向かって歩きながら見てきました。(12月になってから2回行ってきました。)
 旅館のすぐ脇の水があふれたあたりは、川幅はせいぜい2m。ところが、沢筋を歩いていくとちょっと上るごとに、落差工、谷止工といった堰堤が幾つもあり、上るたびに川幅は広くなっていくのです。(写真をご覧ください。この流れの終末が2mでいいわけがない!→町では、水や土砂が溢れた山麓線横断部分の暗渠の拡幅工事をすることになりました。)
 また、堰堤には土砂や流木が堆積してひどい有様。とはいえ、今回の台風の大水で流出して溜まった物ばかりとは見えないし、落差工、谷止工など建設したのは県の林務部(30〜20年ぐらい前の工事)なのですが、その後の管理はどうなっていたのかなど、疑問に思いました。山も植林したまま手が入らず荒れているところが多く、これにも驚きました。

 一般質問での町の答弁は「砂防ダムの設置を県に求め、県も前向きに取組む意向を示している。保水力を高める森林整備と二本立てで進める。」というもの。森林整備はよいとして、砂防ダムは決まり!みたいな話だったので、県の担当者(松本地方事務所林務課治山係り)に聞いてみました。
 穂高町の小林ですと名乗って「穂高町では富士尾沢の被害が大きかったので、県に砂防堰堤を要望しているというのですが、どうなんですか?」といった感じで一住民として聞きましたら、「来週中に測量に入りますが、必要ならば一つといわず二つでも三つでも・・・」と言うので驚いてしまいました。
 「あのー、実は私、穂高町の議員なんですが、議会の一般質問で、県にお願いして堰堤を作ってもらうという話が出ました。どんな対策が一番よいのか調査や検討をしないで、すぐに堰堤作りますというのはどういう事なんでしょう。砂防ダムや堰堤を作っても効果がない、解決にはならないという意見もあります。県から新たな治山治水の方針も出ているじゃないですか・・・」というと、あわてて「もちろん測量だけでなく調査もしますし、どんな工法がいいかとか、堰堤を作らなくてもよい方法があれば考えますし、町とも相談して進めます。決まったわけではありませんから・・・」とい答えが返ってきました。

 決まったわけではないというので、ひとまずホッとしていたところ、この地域の地質に詳しいAさんから「見てもらいたい所がある」とお誘いがありましたので、もう一度桐沢へ行ってきました。今回は桐沢の南側斜面に入っていきました。この前「なんかここら辺、奥から流れ出てきたような感じがする・・・」と思って通り過ぎたところです。入ってみたら、それはものすごい有様でした。下記URLで写真を何枚か出していますので、ご覧ください。
 Aさんによれば「同じようなところが他にもある。今回の被害は、こんな風にしていくつかの沢筋から水と土砂が流れ出したり、土石流のようになって、あちこちから桐沢に流れ込んだ結果である。桐沢そのものの上流から流れ出たものによる被害ではない。だから、こういう所にいくら堰堤を作っても意味がない。富士尾沢も似たような状況ではないか。森林整備をはじめとする他の対策を考えなければならない。」とのことで、さっそく来週は富士尾沢へも調査に入ってみることにしました。

※切沢は桐沢の間違いでしたので、訂正しました。