安曇野地域合併協議会ウォッチング〜続き

安曇野市の最初の選挙はどうなる?

 市章デザインがすんなり決まった後は、安曇野市の最初の選挙(設置選挙といいます)が話題に。
 選挙の実施について実際の権限を持つのは新市の選挙管理委員会ですが、合併してすぐのことですから予め準備するための参考にと、協議会の意見も聞くことになったようです。
 堀金村委員から「市長選挙と議員選挙は同時に行うのか?別々に行えば、経費もかかるし、有権者にすれば2回も行くのはどうもねという気持ちもある。同日に行うのがよいのでは。」と発言があり、明科町委員や穂高町委員からも同日選挙を希望するとの意見が続きました。
 すると、豊科町委員から「金がかかるとはいえ、首長選挙と議員選挙は性格が異なるので、市長選挙を先に行った方がよい。そこで当選した市長に対してどのようなスタンスをとるのか、ということでその後の市議選も変わってくるからだ。」という意見もありましたが、こちらはほとんど支持されませんでした。私も、なるほどもっともな考えとは思いましたが、立候補者も有権者もそこまで選挙の意義や市長と議会の関係を理解しているとはいえないので、別々の選挙日になったら投票率が下がるだけではないかと、そちらの方が心配です。
 また、「農繁期は避けてほしい。」という意見もありました。

 事務局からは選挙費用の説明があり、試算では同日で約1億2,800万円、別々の場合は約1億4,900万円とのこと。単純に2倍かかるということではないようです。
 立候補者として気になるのは、選挙運動の公費負担のこと。町村の選挙では公費負担はありませんが、市になると「選挙公営」と言って市で条例を定めることにより公費負担されることになります。この「選挙公営」ついても事務局から説明がありました。市長選では選挙用自動車とポスター作成の費用、市議選では今回はまだ旧町村枠の選挙区が残るのでポスター作成費用のみ対象とする予定とのことでした。

 その他では、次のような質問や意見がありました。
・電算システム統合の進捗状況はどうか。→「6月中に仕様が固まり、現在各町村のデータを移行する作業が進んでいる。三郷村役場に新市のための電算室が完成し、必要な機材を搬入するところである。8月には新システム使用に向けて職員研修や、データの検証が行われる予定。」
・新市の特別職(市長、助役、収入役、教育長、議員など)の報酬はどうなるか。→「8月の合併協議会で、どのようになるか報告できる予定。」
・新市の人事については、情実人事は止めて公平な人事となるよう、決定手順を透明化すること。退職までの期間が短い者については、部長職に就かせないこと。年功序列にとらわれず、能力重視で。
・現在、各地で図書館建設計画があるが、合併したのに図書館が五つというようなことになれば問題である。新市で総合的に考えて進めるべき。

 この日、私が最も印象に残った言葉は「合併協議会もあと余すところ2回となったが、『さあもうこれで終わりですよ。そのあとは関係ありません。』みたいな雰囲気を感じて、委員の任務はなんだったのだろうと苛立ちを覚える。」というものでした。