サギの生態を知り、被害対策について考える

2007年4月6日 01時07分 | カテゴリー: 活動報告

サギと人間が共存するためにはどうしたらいいか?

 28日夜、安曇野市穂高有明の正真院・講堂には、近隣の住民を中心に30人以上が集まっていました。「サギの生態を知り、被害対策について考える」と題して学習会が開かれたからです。サギの問題といってもピンとこない方もあるかと思いますので、まずは学習会の案内チラシから引用しておきます。

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 安曇野市有明古厩のアカマツ林に、20年近く前からサギがコロニー(営巣地)を作っています。場所は広域農道沿い、古厩信号の角です。その数は最大時1000羽とも言われ、夜間の鳴き声、水田への立ち入り、糞害や悪臭など、以前から周辺の住民の間では問題になっていました。
 そのため今年になって地権者は、サギが巣を作らないように巣落とし、除伐、ロケット花火、爆音、サーチライト、など様々な対策をしています。というのは抱卵し始めたら駆除が難しいからです。対策の効果はそれなりに上がっています。しかしサギは周辺の住宅地近くのアカマツ林に拡散して、そこで巣を作ろうとしています。
安曇野市の担当部署は、巣を作らせまいと地域住民と協力し様々な対策をとっています。しかしこれからどうなるかはまだわかりません。

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 その昔、家の近くにサギが巣をつくると喜ばれたといいいます。なぜかといえば、サギの糞が畑に撒く肥料として重宝だったからです。サギの糞など利用しなくなった今、人間の都合で「害鳥」などと呼ばれるサギも可哀想な気がします。
 それに、私が子どもだったころには、ほとんどサギの姿を見たことはありませんでした。こんなに増えたということは、サギにとって好条件が揃ったということなのでしょう。60年代70年代と比較して農薬の使用が減って、カエルなどサギの餌が豊富になったこと、猛禽類(ワシ、タカなど)やテンやイタチなどサギの天敵が減少したこと、養魚場など餌場が近くにあることなどに関係がありそうです。

 そこで、サギと人間が共存するためにはどうしたらいいのか、サギの被害を防ぐためにはどうしたらいいのか、心当たりのあった野生生物資料情報室に相談したところ、それにはまずサギについて知ることだということになり、サギ対策の学習会を開くことで話がまとまりました。
 4月になって繁殖期に入り卵を抱きはじめたら打つ手はないので、3月中に学習会を開いたほうがいいということになり、1週間ほどで慌ただしく準備。急だったので会場確保が心配でしたが、地元の正真院さんの講堂を貸していただくことができ、県と市の協力を得ながら、なんとか開催にこぎつけました。

 サギの生態と人間との共生について、長野県環境保全研究所の堀田さんのお話。続いて、安曇野市のサギ対策とその効果について、安曇野市耕地林務課の山崎さんのお話。その後、質疑応答と具体的な対策について話し合いが行われ、実のある学習会となりました。
 サギの被害対策のポイントは、コロニーができないように、サギが一箇所に集中しないような条件作り、つまり「サギが住みにくい環境にする」ということ、これに尽きるということでした。サギが集まり始めたら、定着して営巣・産卵する前にとにかく追い払うこと。巣をかけさせないこと、産卵前なら巣を払い落とすこと、これを根気よく続けるしかないということでした。追い払う方法としては、防鳥テープ、ロケット花火、農業用爆音機、イヌを繋いでおく、等の方法があります。
 しかし、だれでも四六時中付きっきりでというわけにはいかないので、市では消防ポンプを使って放水し巣を落とすことも試行中だそうです。また、ムクドリを追い払うための「鳥がイヤがる鳴声」を発する装置なども考えているとのことでした。
 県も今年の有害鳥獣の駆除計画により、穂高一円でアオサギ50羽駆除の許可の見込み。猟友会と契約して、安全確保できる場所で駆除を実施してもらっています。

 学習会に参加した住民の話では、橋爪の北野神社、狐島で数箇所、また大王わさび農場南の重柳あたりにも、すでにサギが移動して繁殖しようとしているとのことでした。古厩のコロニーが居心地悪くなってきた現在、サギも必死で繁殖の場を求めていることでしょう。各地域ごとに対応が必要です。

◆サギについて連絡・問合せは
 安曇野市穂高総合支所の産業建設課地域整備係へ
 電話は82−3131(代表)です。