『議員と市民の勉強会』の合宿に参加

2007年11月26日 14時08分 | カテゴリー: 活動報告

情報公開、住民監査請求など制度を活用して役所をひらく

 10日、11日の二日間は、今年3回目の『議員と市民の勉強会』の合宿に参加。会場はいつもの「ウィルあいち」(名古屋市にある愛知県女性総合センター)。遅れ馳せながらの報告です。

『議員と市民の勉強会』
テーマ
《問題解決・政策実現の手法》
講師:寺町みどりさん&ともまささん

【セッション1】
「決算を予算につなぐ〜政策的観点から決算を事後評価する」
【セッション2】
「政策をつくる/かえる/とめる〜
 取り組んでみたい一般質問をシミュレーションする」
【セッション3】
「手法とスキルを駆使して、直接民主主義の制度を使いたおす!
    〜議会活動・市民活動のスキルアップのために」

◆オプション講座A
 《ワークショップ:「KJ法」をつかいこなす》
◆オプション講座B
 《情報公開、住民監査請求など制度を活用して役所をひらく》

 以下は、オプション講座Bに参加したレポートです。「女性を議員に・無党派市民派ネットワーク」の会報『む・しの音通信』64号に掲載予定の原稿を一足早くアップします。

《有効な議員活動のポジションを自分で獲得するために》
 「自分は安全な場所にいて、リスクをおかさず、何かを変えることは難しい。ノーと言えば、波紋も起きるし、対立も生ずる。それをこわがっていては何も変わらない・・・」みどりさんの言葉が、この3ヶ月というものわたしのなかでグルグルと巡っていた。
安曇野市が出資する「第三セクター・三郷ベジタブル」の経営不振問題に関わって、住民監査請求するか否か決断を迫られていたからだ。予算審議で問題を追及し、一般質問で3度も取り上げ、情報公開しては市民に現状を訴えるなど、議員としてできることはやりつくしたが、市は何ら手を打とうとしない。このうえは住民監査請求しかないと声をあげたが、「そんなことをすれば、従業員の士気が落ちて逆効果だ」「再建案を提案するとか前向きなことをするのが議員だ」といった批判も聞こえてきて、なかなか踏み切れないでいた。

 しかし、「議員と市民の勉強会」に参加を重ねるうちに、住民監査請求という手段を知っている議員こそ積極的に動くべきだと思い至り、8月31日に「㈱三郷ベジタブルにトマト栽培施設使用料の支払いを求める住民監査請求」を起こしたのである。「たとえ住民が負けても、訴えは改善されることが多く、反省を促す効果は十二分にある」。ともまささんの言葉がわたしをあと押ししてくれた。

 さて、ここからが【オプション講座B】の中身になるが、講師はその寺町ともまささん。テーマは《情報公開、住民監査請求など制度を活用して役所をひらく—市民としての効果的な活動のポジション、有効な議員活動のポジションを自分で獲得するために—》ということで、情報公開や住民監査請求、異議申立、不服申立、行政訴訟などの基本を学んだ。

 行政の事務には、膨大な「公権力の行使」「処分」が存在するのであって、議会の監視対象というべきその「処分」が納得できないときの救済のための法律・制度を知ることは議員活動に不可欠だということ。まずこれを肝に銘じるところからスタート。

 時代を開くのは情報公開。その自治体の住民がわがまちの身近な政治に関心を持ち、どんどん公開請求することで、行政が開かれ、風通しがよくなり、市民に近くなる。
議員もヒアリングだけでよしとせず、情報公開により事業の経過や意思形成過程、異論や課題なども掘り起こし、議員としての仕事に深み・厚みを増していくことが重要。「非公開処分」に対し異議申立をしたり、「情報非公開処分取消訴訟」を起こすなど、その制度を知る議員が率先して行なうことで、情報公開制度を市民の道具として鍛えていくことにもなる。

 公開された情報を読み解くなかで、違法あるいは不当な行為(税金のムダ遣いといえばわかりやすい)が見えてきたとき、次なる手段は「住民監査請求」。住民は「監査請求」を通して、主権者として行政の予算の執行、仕事ぶりを監視・監督できるようになっているのだ。だから「住民監査請求」はその自治体の住民であれば、誰でも、一人からできるし、もちろん費用もかからない。監査結果が納得できなければ、「住民訴訟」を起こすという手もある。

 ここでまた、わたしの事例にもどるが、三郷ベジタブルに関する住民監査請求は一部認められたものの、主な2点は棄却となったので、住民訴訟に持ち込むことになった。訴訟といえば裁判、となるととたんに「裁判に訴えて事を大きくするのは得策でない」といった考えが根強い地域性にあって、ここでも力となったのは「議員と市民の勉強会」で身に付けたノウハウ。そして、なにより「波紋や対立をおそれず、一人からでも始めるのだ」という気概を叩き込んでもらったからこそ。

 情報公開や住民監査請求などが、市民の道具として有効活用されるよう環境を整えるのも、議員の重要な仕事だと再認識した勉強会でもあった。

(追伸:11月21日に長野地裁に住民訴訟を提起。市民からは提訴を歓迎する声が寄せられている。)