「新庁舎」住民投票の会 スタート(2)

設立会での意見交換は丁々発止、やり取り白熱

20110809信濃毎日新聞記事の左端に
20110809信濃毎日新聞記事の左端に
※「新庁舎」住民投票の会 スタート(1)の続きです。

 「新庁舎」住民投票の会の代表、役員が決まり、住民投票条例制定請求者代表となる5人の方が紹介されたあとは、意見交換を行ないました。集会参加者がこもごも発言。やり取りを含め要約して紹介します。(まとめ=会代表・横地泰英)

1、(市民)「庁舎問題は、お金か、建物か。いずれにしても、もったいないのか。各支所が有効に使われていないのか」→「市民が判断するに値する情報が公開されていない。上っ面の説明に疑問をぶつけると、『もう建てることになっているんだから、いいかげん賛成しろよ』と言われる」(小林純子市議)

2、(市民)「設計業者選定がダークだ。10社を3社、それを1社というが、選ばれた設計は市長や議員にも不評で、形が変わるかもしれないという。何のためのコンペか分からない」→「審査基準が明確でないので何とも言えない。おおかたは『もういいじゃないか、早くしないと特例債期限に間に合わない』で動いているような感じがする」(小林市議)

3、(市民)「住民投票の運動、せっかくやるなら一生懸命論戦をやる。注目度上げるのも大切。自転車で幟を立ててでも頑張ろうと思う」→「住民投票が「反対運動」ではないことに注意して。実際に投票できるようになったあかつきには、堂々論戦を。投票に当たっては、賛否を出し尽くそう」(小林市議)

4、(市民)「3・11大震災で合併特例債もどうなるか、展望も定かでない。原発もあり、国の財政危機は半端でない。こんな状況なのになお特例債をあてにする姿勢が許せぬ。安曇野も国難を「どうあるべきか」考えるべき時だ。新庁舎で明け暮れる実態は情けない。「一体感を持って克服」なんて言っているが、福島の子どもや避難住民を受け入れているのは飯田とか茅野などだ。おひさまどころじゃないですよ」→「本庁舎ができれば一体感が持てるというのだが、だれにも確証、根拠はない。情報は広報やHPに出るが、都合の悪い情報は出ない。議員として努力しているが、ここは市民の力に頼んで住民投票へ一歩を踏み出すためにこの会を立ち上げた。住民投票という手段があることを広めてほしい」(小林市議)

5、(市民)「戦術、戦略は決めているだろうが、ツイッター、ネット広報はすごい勢いで広がる。わたしは寝れなくなるとネットにくぎ付けだ。IT戦略は考えているか」→「ネット活用は考えている。30〜40代の子育て世代に真剣に地域のことを考えてもらいたい。ネットに親しんでいるので有効だ。会に担当者をおき積極的に進める」 (小林市議)

6、(市民)「私はふだん3〜5歳の子どもに関わっています。安曇野市の21人が通ってくる。住民投票は安曇野市の「歴史」になると思う。ふだん活動しているなかでスウェーデンの環境教育に学び、日本と社会システムが違うことを実感した。あちらへ移住した50代女性によると「スウェーデンもかつてはこうでなかった。一人ひとりが声を上げ、社会を変えてきた」と。わたしも声を上げて変えてゆくことを子どもたちに見せてあげたい。安曇野市に育つ人間の教育につながると確信する」→「その視点はとても重要。かりに本庁舎建設となっても、住民投票のプロセスをあきらめない。自分たちのことは自分たちで決める。結果はどうあれ引き受ける覚悟で立ち上がる。それが基本だと思う」(小林市議)。