安曇野IC名称変更事業には反対

一般会計補正予算(第3号)2億円の予算計上(債務負担行為)

 第124号 平成23年度安曇野市一般会計補正予算(第3号)のうち、IC名称変更事業2億円の債務負担行為について反対の討論です。

 「豊科IC」を「安曇野IC」に名称変更するアイデアは、もともと町村合併で市が発足した時からあった話ですが、経費は全額地元負担ということで実現は難しいと諦めていたものです。ところが、テレビドラマの『おひさま』放映をきっかけに急浮上した格好です。

 「安曇野IC」に名称変更することで、観光客の増加や流通の促進、知名度の向上など、10億円以上の経済効果が期待できる。市民や企業、観光客らを対象にしたアンケート調査でも賛成が多かった。財源としては合併特例債基金が使える。ということで、異例のスピードで実現の運びとなりました。
 願ってもないことと歓迎する声の多いことは承知していますが、その一方で「財政が厳しいときに2億円かけてまでやる必要があるのか。経済効果など絵に描いた餅だ」と疑問視する市民も多く、わたしもその一人です。
 『おひさま』で観光客が増加したといっても、それはいわば特需であって、放送終了後も続いた例は残念ながらありません。

 この機を逃すまいと急いだからでしょうか。地元要望で名称変更する場合は、経費は全額地元負担と言われて、はいそうですかとネクスコの言うがままに進めて2億1千万円。
 前例として有田ICが出てきましたが、こちらも地元要望で名称変更したケースですが、ネクスコ西日本は6000万円を負担しています。地元、有田川町の費用負担はゼロでした。西日本は初めて名称変更なので特例、モデルケ−スとして行なったと説明しています。
 であれば、中日本、東日本でも初めての名称変更ですからモデルケ−スとして費用負担をしてくれてもいいのではないか。市はそういった費用負担の交渉をしてきたのでしょうか。ここへ来てやっと、インフラ整備のための交付金が使えるという話も出てきましたが、先を急ぐばかりで冷静な対応がなされていないように思います。

 以上、『おひさま』ブームに便乗するような形で「IC名称変更」をしたところで、どれほどの効果が期待できるかは疑問なので、IC名称変更事業の債務負担行為には反対です。

※かねてより要介護状態だった老母が入院したため、12月21日の本会議に1時間ほど遅刻しました。そのため、通告してあったこの反対討論は実際には発言できませんでした。