強制執行するなら「相殺」ではなく「差し押さえ」ではないのか

2014年1月11日 23時32分 | カテゴリー: 活動報告

~訴訟費用の取り立ては正規の強制執行の手続きで~

訴訟費用の「相殺」を報じた市民タイムス記事

 1月2日の報告「新年早々にひどいニュース 1月15日に強制執行」で報告した通り、1月15日支給予定の1月分の議員報酬から、訴訟費用相当額を相殺するとのことです。
 12月21日にこの相殺通知書を受け取ってから、これが事実上の「強制執行」ということかと、ただただ腹立たしい思いでいたのですが、この件について取材してくれた記者の一言「えっ!普通郵便で届いたんですか?」で、「なんかヘンだぞ?」と直感。相殺するとはどういうことなのか調べてみるました。

 すると、まず、相殺通知書は配達証明付きの内容証明郵便で送付すべきもの、ということがわかりました。相殺通知書というものは、相手方に到達したときにその効力が発生するので、相殺の通知がいつ相手方に到達したかの証拠を残しておく必要があるのです。普通郵便で送ったとして、「そんな通知は届いていません」と先方に言われたらアウトです。安曇野市の代理人弁護士が、こんな初歩的ミスをするとは、どういうことでしょう。

 そうなると、次に、相殺通知書で強制執行になるのだろうかと疑問になってきました。相殺するには互いに相手に対し同種の債権をもっていることが前提とのこと。はたして訴訟費用と議員報酬が同種の債権と言えるのか。  総務部長に問い合わせたところ、弁護士は「相殺できる」「可能なやり方だ」と言っているというので、根拠法は?ときくと、

民法505条(相殺の要件等)
 一 二人が互いに同種の目的を有する債務を負担する場合において、双方の債務が弁済期にあるときは、各債務者は、その対等額について相殺によってその債務を免れる事ができる。 ただし、債務の性質がこれを許さないときは、この限りではない。  
二 前項の規定は、当事者が反対の意思表示した場合には、適用しない。

民法第510条(差押禁止債権を受働債権とする相殺の禁止)
 債権が差押えを禁じたものであるときは、その債務者は、相殺をもって債権者に対抗することができない。

民事執行法第152条(差押禁止債権)
 次に掲げる債権については、その支払期に受けるべき給付の四分の三に相当する部分(その額が標準的な世帯の必要生計費を勘案して政令で定める額を超えるときは、政令で定める額に相当する部分)は、差し押さえてはならない。
 一 債務者が国及び地方公共団体以外の者から生計を維持するために支給を受ける継続的給付に係る債権  
 二 給料、賃金、俸給、退職年金及び賞与並びにこれらの性質を有する給与に係る債権
  2 退職手当及びその性質を有する給与に係る債権については、その給付の四分 の三に相当する部分は、差し押さえてはならない。
3 債権者が前条第1項各号に掲げる義務に係る金銭債権(金銭の支払を目的とする債権をいう。以下同じ。)を請求する場合における前二項の規定の適用については、前二項中「四分の三」とあるのは、「二分の一」とする。

 以上、根拠法だということですが、これを読んだだけでは議員報酬が「差押え(相殺)禁止債権」なのか、そうでないのかも私にはわかりません。
 そもそも、私は訴訟費用の支払いを拒否しているのですから、訴訟費用の取り立てをするならば、正規の強制執行によって行われるべきではないか。なぜ相殺というやり方をするのでしょう。

 「相殺する」というと、まるでこの私が訴訟費用の請求を認めて支払うことにしたようなニュアンスが感じられます。これでは強制執行したという証拠が残らず、先々「小林純子は進んで訴訟費用を支払った」ということにされてしまうかもしれません。
 それが前例となって「訴訟費用は敗訴したものが支払うもの」ということになってしまうのでは、これまで支払い拒否をしてきた意味が無くなってしまいます。「相殺」ではなく「差し押さえ」ということでなければ、強制執行したことにならない。私はそう考えていますから、そこのところは誤解のないように、キッチリと事務手続きをしてもらいたいのです。

 この件に関して、わたしは昨日、とりあえず安曇野市長あてに異議申し立て書を提出しました。