三郷総合支所の整備計画変更、市民に知らせず秘密裏に

3月29日開催予定の市民説明会案内チラシ

~三郷総合支所は取り壊し交流学習センター建設へ~

 「三郷支所については、合併特例債が5年間延長されたこともあり、地域審議会などからの提言等を踏まえ、現在の公民館棟の耐震工事にあわせて、その中に支所機能も一体的に取り入れていく方向としました。なお、現在の建物では、維持管理費や年間光熱水費の支出が大き過ぎ、また、現在の支所棟のモダンなR形状はスペース的に無駄が多いため、後年度負担を考慮しながら、全面取り壊しを行うこととし、その跡地にコンパクトな交流学習センターの新設を検討して参ります」(12月定例議会・宮澤市長の所信表明より)

 この突然の計画変更には、首をかしげる人が多くあります。わたしもその一人。ということで、情報公開請求するなどの調査してみました。

 まず、三郷支所庁舎を耐震改修し整備するよう平成24年3月15日に、三郷総合支所等整備検討市民会議(以下、市民会議)から報告がありました。

 ところが、平成24年6月20日に、一番の整備の財源としていた旧合併特例債の活用期限が10年から15年に延長されることが、国会の参議院で成立。平成32年度末まで活用できることになりました。

 そして、なんとそのすぐ次の日には特例債を使って(三郷総合支所は取り壊し)交流学習センターを新築する案が浮上。

 平成24年6月21日に、理事者と三郷支所、教育委員会文化課との協議中に、改築等の検討を求められ、その後5回の検討会議が行われました。
※公開した会議録には「求められ」とありますが、誰から求められたのかは記述なく不明。

 平成24年10月23日 総合支所等整備プロジェクト会議で、三郷総合支所の整備方針(案)が確認される。三郷総合支所を解体し交流学習センターを整備することに。

 平成24年10月24日 庁舎等建設プロジェクト本部会議(非公開)で、三郷総合支所(支所・公民館)の整備方針(案)が確認される。

 会議録によれば、副市長「議員も地域新議会や市民会議の方々も知らないので、慎重な対応を。一般職にも知らせてはいけない」との発言があり、この計画変更は秘密裏に進められたことがわかります。

 内部検討した結果、市長が25年12月議会の所信表明の中で、三郷交流学習センターについては支所を解体し、その跡地に図書館を合わせた交流学習センターを建設していきたいと表明。

 これが昨年暮れのこと。市民会議が報告書を提出してから1年半の時間的余裕があったのに、こうして市民には全く知らせずに秘密裏に計画変更を進めたことになります。
 時間的余裕があったわけですから、合併特例債の使用期限の延長になったことを市民会議にも伝えて、計画変更も一緒にやってもらえばよかったのに、なぜそうしなかったのか疑問が残ります。結局のところ、市民会議は行政の都合のいいように使われただけ、ということなのか。協働によるまちづくりを掲げ、地域の課題解決などのため「地域と行政の連携を強化」していく、という市長の基本姿勢に反するものです。

 宮澤市長は、本日20日の議会最終日の挨拶のなかで、「政治的な判断」で計画変更したと発言。「政治的判断」とは、今回の場合どういうことを意味するのでしょうか。 「政治的判断」といえば聞こえはいいですが、多くの場合、政治家が保身のために都合よく使っているように感じられてなりません。

 今月末の29日(土)午後2時から、三郷公民館講堂で、三郷支所等整備基本計画について説明会がありますから、参加してみませんか。