決算審査は政策の事後評価

~いつも市民派・ずっと無党派の議員としての働き方~

小林じゅん子の一般質問(安曇野市議会の議会中継より)

9月議会は決算審査が主となるため、決算議会とも言われます。議員として市政に関わってきたこの1年間の決算、一般会計だけで400億円を超えますから、改めて責任の重さを感じています。

決算審査は政策の事後評価。一つひとつの予算・決算項目が安曇野市の政策や個々の事業を表しているのです。ですから、決算についても厳しい視点で臨むことが必要です。数字の一つひとつが政策の事後評価につながる事実を表わしており、そこから読み取れるものを次の予算に反映させていくこと、そこが重要なのです。自分の関心事にどれだけ予算がついたか気にする議員は多いのですが、使ってしまったおカネには意外と無関心な感じがして、これは残念です。

ところで、「小林じゅん子はいつも市民派、ずっと無党派」です。選挙でも議会でも、特定の政党や既存の利益団体とのつながりや利害関係をもたないのが無党派議員です。市民の視点で市民のための政治をするのが市民派議員です。

私が議員になったのは、「私たちのまちのことは私たちの手で決めよう」「私たちの生活の本当に必要なところに税金を使おう」という当り前のことを実現し、暮らしやすい地域社会を作っていくための有効な手段と考えたから。ひとことで言えば、市民の税金が適正に使われることを願って議員活動をしています。

一方、議員としての立場がちがえば予算・決算の見方も変わるようで、自分の地域の事業にどれだけ予算が配分されたか、特定の市民や業者に係わる案件に予算がついたか等々に関心が集中している議員も散見されます。これでは「地域エゴ」「利益誘導」になってしまうのではないでしょうか。議員は「全体の奉仕者」でなければなりません。
さて、今回の議会を最後に安曇野市議会議員3期目の議員としての任期(10月22日まで)を終えることになります。9月5日には、小林じゅん子を最後に一般質問の全日程が終了するということでしたので、持ち時間2分間が残ったところで、急遽、「いつも市民派、ずっと無党派」の議員としての働き方について、私の所感を述べさせていただきました。

「私は現在、会派に所属しておりますが、3期12年の間、ほとんどの期間を無所属議員として活動してまいりました。このような私に投げかけられる言葉はといえば、「議会は数こそ力だ、1人では何もできない」ということを言われ続けた12年間でした。

しかし、私はこの言葉にはくみせずやってきました。議会は言論の府と言われます。この議場で発言するとき1人です、発言は1人でするものです。そして、この1人の発言の背後には多くの市民の声が控えております。議員は法令によって活動します。(数の力によって動かされるものではない。)そして、市民の声を背景にして政策提言を行い、よい政策を市民のために進め、そして、あるいは市民が望まない政策に関してはそれを変えていく、それが議員の仕事だと思ってやってまいりました。

数の力に頼る強者の政治ではなく、幾らかでも弱者のためになる、その弱者のための政治が広く大勢の市民の皆さんのためになるという、その信念を持って今日までやってまいりました。これがどれだけ実現できたかは今、自問しているところですが、評価は市民の皆さんにお預けして、私の一般質問を終わりといたします。」