総務環境委員会で桑名市を視察

~桑名市の使用料および手数料の見直しについて~

三重県桑名市のホームページ

8月6日、安曇野市議会・総務環境委員会では、三重県の桑名市を視察しました。課題は公共施設の使用料および手数料の適正化について。

合併して14年の安曇野市、消費税増税にともなって料金は変わってきましたが、基本的な見直しはされないまま現在に至っています。

最近、私自身が疑問に思ったことに、使用料の減免の規定があります。たとえば、合唱の練習で公民館を使うとします。定期的に練習しますから、月に4回としても、減免がなければけっこうな金額になります。そこで、「市内の芸術文化協会又はその加盟・加入団体並びに市が認めたボランティア団体が使用する場合」ということで、団体登録をすると使用料が安くなるのです。ところが、その団体の構成員がすべて安曇野市民でないと、減免の団体に認められないというのです。(その昔には、代表なり申し込みに行った人が安曇野市民だったらOKだったような・・・)

いまどき、地域間の交流は当たり前で、グループの中には安曇野市民もいれば松本市民や松川村民もいる、そんな状況ではないでしょうか。他地域の公民館などで活動することは、普通にあるのではないでしょうか。
安曇野市では市民限定の減免規定があるために、使用料負担に不公平が生じているのではないかと感じたわけです。そんな点、桑名市ではどのように使用料の適正化に取り組んできたのか、勉強させてもらいました。

(研修の成果と所感など)
○ 安曇野市では、公共施設の使用料に関して、消費税率が変わるたびに消費税の「適正な転嫁」について検討してきた経過があるが、使用料の設定について特に決まったルールはなく、合併協議において調整した金額のまま経過しているものが大半である。

合併して14年、公共施設の再配置計画を進めるなかで、いよいよ使用料の設定について基本的な方針を打ち出し決めていかないと、施設を利用する人と利用しない人との負担の公平性が生じたり、老朽化の進む施設の維持管理、補修等の財源確保の観点からも問題があるため、公共施設の使用料についても見直しの必要を感じていたところである。このタイミングで桑名市を視察し、桑名市の使用料および手数料の見直しに係る基本指針に関して学ぶことができたことは、大きな収穫となった。

○  桑名市の基本的な考え方としては、(1)原価による算定方法の明確化=受益者に応分の負担を求めるにあたり、積算根拠を明確にするため、算定方法に原価計算方式を用いる。(2)受益者と行政の負担割合の明確化=サービスを利用する人(受益者)と利用しない人との負担の公平性を考え、利用者に応分の負担を求める。(原価を受益者と行政がどの程度の割合で負担するのかを設定している。)(3)減免基準の見直し=利用者間における公平性の観点から、減免基準の見直しを図る。以上の3点が重要ポイント。

現行コストの算定方法を明確にするという点では、現在の使用料をどれだけ引き上げるか見直すため、 「サービス原価」と「受益者負担割合」に基づく算定方法を決めたり、サービス原価を算定する基礎数値の基準を設けるなど、ほかにも受益者負担割合の設定、施設の利用形態による現行コストの算定方法、使用料改正の算定方法、使用料の激変緩和措置など、事細かに設定し合理的に使用料を算定できるようにしている。これにより、市民にも理解しやすく受け入れやすい使用料の設定になったと思われる。
このような桑名方式の使用料見直しは、安曇野市においても喫緊の課題であり早目に着手すべきとの思いを強くした。

○  合併直後の平成18年の安曇野市行財政改革推進委員会からの答申によれば、「利用のほとんどが無料や減免となる制度では、本来の負担の公平性を損なう恐れがあるとともに、減免そのものを補助金として捉えることもできることから、これまでの減額・免除の規定の見直しを図られたい」となっているにもかかわらず、使用料の 減額、免除について見直されることなく現在にいたっており、負担の不公平感が増しているのが安曇野市の現状である。

桑名市では、使用料の減額や免除は一律の基準のみでは施設の設置目的等が広範で多様なことや、市の具体的な適用状況からも現実的ではないことから、減額や免除の基準は次の考え方を基本に設定することとなっており、結果として減額や免除は極一部となったとのこと。安曇野市のような登録団体に減免するといった運用は桑名市ではもうないと聞き、安曇野市でもこの点について思い切った対応が必要と直感した。