三郷小倉地区における移住定住施策の取り組みについて
~R6年度政策提言テーマは「移住定住の施策」~
総務環境委員会では、R6年度政策提言テーマを「移住定住の施策」とし、担当課と研究を重ねているところですが、先月6月24日(月)には市内小倉地区3、の取り組みに学ぶため視察を行いました。
1、視察日程 令和6年6月24日(月)午後1時 ~ 午後3時
2、視察目的 三郷小倉地区における移住定住施策の取り組みについて
3、視察内容 ①小倉区長会 移住定住推進活動の報告(大栗さま)
②ファインビュー室山の地域貢献について(内田支配人さま)
③移住して市政に望むこと(ギョウザミュージシャン 嶋田さま)
3人の方から実践報告を聴き、質疑応答、意見交換を行った
④ファインビュー室山館内の馨子さんの壁画、小さな美術館を視察した
4、所 感 移住定住施策について政策提言するという視点から、所感をまとめた
今回の視察研修でわかったことの一つは、本市の空き家バンク登録とその活用促進支援事業補助金制度が非常に使いにくいものだということ。なぜか。空き家バンクがあっても空き家の登録数が少なく、空き家を求めている人につながりにくい。空き家はいっぱいあるのに、空き家バンクに登録することをためらう家主が多いので、空き家バンクとして充分な機能をはたすまでになっていない。今回、参考人の実践的な話から本市の空き家バンク制度の課題がわかってきた。
参考人のうちのお二人の話には、空き家バンク制度を使って住まい探しがうまくいったわけではないということがあった。うまくいかないので、頼ったのはリアルな地域や人とのつながりとそこで得られた信頼。そして信頼あってこそ得られた内容の濃い情報が移住定住に直結したと、語っておられたことが印象的だった。
空き家バンクに登録する(賃貸、売却など)メリット・デメリットの判断が難しいとか、それ以前に漠然とした不安のようなものが思考の邪魔をして、考えることさえおっくうだという家主さんが多いようで、空き家バンクへの登録が広がらない。とすれば、空き家を賃貸や売却に出しませんかと声がけする際に、実際に契約成立した空き家物件の事例や、そこに関わった人々の生の声などを参考に、市側がもっと積極的に働きかけできるような仕組みが必要ではないか。「登録してください」だけでは弱いと思う。空き家バンク活用の促進支援は、空き家の持ち主にこそ必要だ。
登録物件を豊富にしていく過程で、本日お二人の事例発表の中で強調されていたことが、市として(ゆくゆくは市民参加で)できるようになれば、安曇野市のまちづくりは面白いことになるかもとワクワクした。
おためし住宅のほかに、家賃の一部を補助して最大1年間住める物件を用意し、そこで就職や起業の活動や自分らしい生活設計を描いてもらうとか、徹底して「安曇野が大すき」、「安曇野で○○○をやりたい」、「安曇野だからこそここで暮らしたい」等々の意欲や思いに寄り添った移住定住促進支援を考えていきたい。そうすれば、目先の問題解決に終わることなく、将来の安曇野市のまちづくりにもつながっていくのではないだろうか。