20年度決算についても、安曇野菜園、三郷の堆肥センターなど三セク事業の財務処理や成果報告に問題があると指摘し、反対の立場をとりました。共産党市議団も堆肥センター処理などで反対しましたが、他議員はすべて賛成に回りました。
デジタル防災行政無線の整備事業について、基地局が建つ三郷・明科地区住民への説明が不十分であることから、追加議案の請負契約の承認について、審議に入る前に今議会での提案そのものの是非を問おうとしましたが、議長は「質疑の中で主張してください」と審議入り。私は「契約議決したあとに住民合意を得るのでは順序が違う」として、臨時議会に提案しなおすことを求めました。三郷地区選出の議員や共産党議員も疑問をぶつけましたが、賛成多数で可決となってしまいました。(私は、議案の提案や手続き上のことで疑問を持ったので、起立採決の際には退席し採決には加わりませんでした)
この防災無線工事というのは、正式には「安曇野市デジタル移動系防災行政無線整備工事」といい、総事業費5億円を超える大事業です(3期に分けて3年間で実施予定)。にもかかわらず、基地局が建設される地元住民への説明会は告知も不十分で、一般住民の参加が少なく、住民合意が得られたとは言い難いものだったということです。そのうえ議会への説明もないうちに9月8日に入札だというので、おかしいじゃないかと総務委員会で問題になり、入札は急遽9月15日に延期されました。
入札を1週間延期するなか、11日に議会全員協議会で説明があり、さまざまに問題が指摘されました。地元住民への説明・合意が不十分なのは言うまでもなく、それ以前に、実施設計や工事の仕様書の妥当性に疑問がありました。(規格や機器の細部まで指定されているため、その条件を満たす工事ができる会社が限定されるのではないか。公正な入札を妨げるのではないか。)
延期された入札は9月15日に行われ、3社が応札。2社が全く同じ金額を入れたので抽選となり、株式会社日立国際電気が380,352,000円で落札。落札率80.1%と、これまでの安曇野市の例に比べてかなり低いことや、2社が同じ金額を入れたというのも出来すぎのように感じました。
住民や議会に対して説明が遅れたり不十分だったことについては、平林市長・坂内総務部長ともに陳謝しましたが、それとは別に、公正な入札が行われたのかどうか、いまだ疑問は拭いきれていません。