「秘密会」というのは、左下写真の「市民タイムス」の記事に詳しいのでご覧ください。(クリックすると拡大表示されます)秘密会とは、わたしも驚きました。秘密会にした委員会の中身がわかってしまった今は、驚きは怒りに変わりました。「秘密会」にする必要など無かったからです。隠す必要がないことを、わざわざ隠すようなやり方をしてしまったことで、市民に不信感を与えてしまったのではないでしょうか。三セクの会社や行政側が秘密会を望んでも、それを許さず市民の前に明らかにするのが議会の役目なのに、それを放棄するようなことをしたと思うからです。
議員の立場で傍聴を許された私も、23日の議会全員協議会が開かれるまでは、ここで知り得たことを口外してはならないと念押しされ、釈然としないまま聞いていました。おまけに、「18日に口頭弁論があるが、裁判の場でも今日知りえたことを発言してはならない」という委員長の言葉もあり、ますます「秘密会」にした意図がわからなくなりました。
議会運営委員会では、三郷ベジタブルをめぐる住民訴訟の原告である議員が(つまり、この私が)傍聴するのはいかがなものか」という疑問が投げかけられたそうですが、市民の側に立ち行政と対峙するのが議会だという認識はないのでしょうか。
実際に1時間半ほどの説明、質疑応答を傍聴したわけですが、秘密会にしなければならない理由は、私には見つかりませんでした。むしろ、公開すべきだと思ったのは前述のとおり。
ところで、議員以外の傍聴者や報道関係者は入室を許されなかったので、記者の方々は廊下で聞き耳を立てながら取材したということです。委員会のあとで、私が「すみません、秘密会になったので、私の口からはお話しすることができません・・・」と言うと、「話はここまで聞こえてきましたから・・・」とか、「これじゃ秘密にもなりませんよね・・・」なんて声も聞かれました。案の定、今朝の新聞には次のような記事が出て、まったく「秘密会」の意味がなかったことになってしまいました。
読売新聞にいたっては、委員会が開かれるその日の朝刊に「三郷ベジタブル社長退任」と報じていました。その記事のコピーを手に、委員会に出席していた人もいましたし・・・ それにつけても「秘密会」にしたことは残念、三郷ベジタブルにとっても、市にとっても、そして議会にとっても、すべてにイメージダウンだったと思います。
◆三郷ベジタブルが経営改善計画 販路広げ収益増へ
安曇野市が出資する第三セクターでトマト栽培の三郷ベジタブルは16日までに、新たな経営改善計画書をまとめた。新品種の栽培に着手し、これまでカゴメ(本社・名古屋市)一本だった販売先を拡大することで売り上げ増を目指し、来期以降の経営を軌道に乗せる方針だ。経営不振で市に未払いとなっている施設使用料は、年間支払い額の減額を求める方針で、支払期間を延長することで完済を見込む。(市民タイムス 2008年1月17日)
◆安曇野市出資の三セクが経営改善計画
経営不振が続く安曇野市出資の第三セクター「三郷ベジタブル」は、市に支払う年間施設使用料の減額や役員人事を柱とする経営改善計画をまとめ、16日、市議会環境経済委員会に説明した。使用料の支払いは2010年度から当初予定額の半分以下となる2500万円を予定。14年度以降は3千万円とし、支払い期間は計27年間とする。当初、三セクは06年度から10年間、市に毎年7千万円を支払う計画だったが、経営不振が表面化し、市は徴収を猶予している。(信濃毎日新聞 2008年1月17日)