議案質疑〜自己の意見を入れないこと?

的確な質疑をするにはどうしたらよいか

 12月4日から安曇野市議会12月定例会が始まりました。師走のこの時期、議会を傍聴しようなんていう余裕のある方は少ないと思いますが、そこをなんとか来ていただけないか、というのが私の願いです。それも、一般質問だけでなく、議案質疑や委員会の傍聴に、もっともっと来ていただければ、それだけでもかなり議会の活性化が進むような気がします。
 そう言うと、「昼日中、仕事休んで議会の傍聴などできない」「土日の休日議会や夜間議会を考えてほしい」という意見を必ずいただきますが、職員の時間外手当や休日出勤などの経費増を考えると、同じカネがかかるなら、これからは議会のインターネット配信という手もいいかなと考えています。

 さて、今日は議案の一括質疑の日。6人の議員から予め質疑の通告があり、そのほかにも私を含め3人が追加で質疑を行ないました。
 質疑=疑義を質す、簡単に言えば質問することなのですが、議会においては原則として「自己の意見を入れないこと」になっています。この自己の意見を入れずに質問する、ということが実はなかなか難しく、穂高町議だったころは「質疑ですから、自分の意見は控えるように」と注意されたものです。
 このセリフが、今日は議長からではなく議員席の方から聞こえてきました。というのも、論語の一節から説き起こす人あり、自分の意見を延々と述べる人ありで、端的に質疑に入らない場面が多々あったからです。私も内心、「ここは議長が注意してくれなきゃ」と思っていたのですが、議長の言葉はなく・・・。通告書の質問項目はなかなかいい観点なのに、惜しいなあと思いながら聞いていました。

 質疑が集中したのは、やはり三郷ベジタブルの問題。しかし、担当部長は聞かれていることに真正面から答えず、(住民訴訟で)係争中なので詳しいことは控えたいとか、あげくに「えぇー、(質問は)何でしたっけ・・・」と言い出す始末、なんら誠意のある答弁は返ってきませんでした。

 こうしたノラリクラリの答弁を許さぬために、的確な質疑をするにはどうするか。「自己の意見を入れない」という質疑のルールに従いつつ、「私はこう考える」ではなく、これこれこういう事実がありますがと根拠やデータを示して質疑すればよいということになります。そうすれば行政側もただ答えるだけでなく、問題点を自覚したり、方針転換を考えたりなどのキッカケになるはずです。そのような的確な質疑のためには、事前に議案書に目を通し、調査し、自分なりの主張と意見を持てるまでになっていないとダメということになります。
 かく言う私もまだまだですが、質疑を単なる「質問=わからないことを聞く」だけで終わらせないよう心掛けていきたいです。