関係職員の意見陳述は、西山副市長(三郷ベジタブル代表取締役会長)と三沢産業観光部長(三郷ベジタブル取締役)の二人。その話には「えっ?!」と思ったことが幾つかありました。一つあげると、「安曇野市(旧三郷村)と三郷ベジタブルが結んだ賃貸借契約書です。「据え置く」と「猶予する」の二つの言葉が使われているのですが、その意味の説明には、ただただあきれるばかりでした。私からもしつこく確認していたのに・・・ 部長は「間違いない」と言っていたのに・・・
この点については、読売新聞の記者が関心を持って取材してくれ、「三郷ベジタブル支払猶予〜安曇野市と契約結ばず」の見出しで記事になっています。言われてみれば、いつ支払うか、分割するかどうかといったことについては『あやふやだった』というのですから、契約は成立していないも同然、「契約結ばず」と書かれても仕方がない。
◆三郷ベジタブル支払猶予
〜安曇野市と契約結ばず〜取締役明かす 10月5日 読売新聞
安曇野市やカゴメ(本社・名古屋市)などが出資する第3セクター「三郷ベジタブル」の三沢賢二取締役(市産業観光部長)は4日、猶予された2005年度までの2年分の施設使用料約1億4000万円をいつ支払うか、分割するかどうかといったことについて「あやふやだった」として、市と支払い契約を結んでいなかったことを明らかにした。
同社をめぐる住民監査請求を受け、市監査委員が同日開いた陳述の場で、監査委員の質問に三沢取締役が答えた。
同社は04年4月1日付けで、当時の三郷村との間で結んだ賃貸借契約書では、トマト栽培施設や駐車場など計約6ヘクタールの使用料を年間7,138万円とし、毎年度末日までに支払うと規定。ただし、04、05年度の使用料は「据え置く」と規定して支払いを先延ばししたまま、合併した同市に引き継がれ、その後、支払い期限や方法などについて決めていなかった。
06年度の使用料についても、同市は今年3月になって、同社と変更契約書を取り交わして支払いを猶予したが、こちらもいつ、どのように支払うかは未定。三沢取締役は「市と協議して詰めたい」と述べた。
以上は読売新聞より。
とにかく、三郷ベジタブル関係の契約書(損失補償契約、金銭消費貸借契約、賃貸借契約など)は、どれも契約書の内容に不備な点や不明な点があり、こんなことで数千万円、億単位のお金が動いたとは信じられません。当初の事業計画のズサンさ、イイカゲンさを象徴するような契約書です。
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◆三郷ベジタブル支払猶予
〜安曇野市と契約結ばず〜取締役明かす 10月5日 読売新聞
◆三郷ベジタブル不振問題・監査請求受け意見陳述
住民側は責任追及 市は「早期に経営改善」 10月5日 市民タイムス
◆「三郷ベジタブル」監査請求
市職員らの意見聴取 安曇野市監査委員 10月5日 信濃毎日新聞