議会が自ら変わる可能性

議員になりたいだけの人ではダメ

「議会は男の世界、議会は慣例と前例の世界、議会は特権の世界」

 もしかしてこれを読んでいるあなた、うなずいているのではないですか。議会には男も女もないはず。議会は法が律する世界のはず。議会は公平公正に働くはず。本当はこっちにうなずいてほしいのですが、現実はそれとは程遠い状況です。

 地方議会の役割は、住民の声を受け、首長の自治体運営をチェックすることにあります。ところが、実際のところ議会はオール与党的傾向が強く、自分が関わった陳情が通ればよいといった利益誘導を仕事と勘違いしている議員が大半です。つまり「議会は本来の機能を充分に果たしていない」ということになります。私が議員になって2年余り、議員として本来の務めを果たそうとすればするほど、議会では仕事がしにくくなるというのが実感でした。そんな議会が自ら変わる可能性があるとすれば、それは新市の議員選挙にかかっていると言ってよいでしょう。

 安曇野市としては初めての市議会議員選挙に向けて、どのような選挙運動が展開されるのか。地縁血縁を頼った旧来型選挙の延長で、穂高選挙区の議員9人が決まるとしたら・・・。新しいまちづくりのために合併したのに、議会は何も変わらないということになりかねません。
 議員になりたいだけの人ではなく、議員になったら“これがしたい”という人、議員本来の務めを自覚して市民のために働く人を選ぶことです。

 一方、候補者たるもの、政策本位で支持者をひろげ、お金のかからない選挙運動で当選を目指すという正攻法でいきたいものです。有権者がきちんと判断し選択できるように、候補者として情報発信に努め、自分の主張を直接市民に届けることができるような選挙運動、町村合併後の市民型選挙のモデルとなるようなものにすべきです。