町の環境基本計画策定については、本年度既に委託料として1110万円が計上されています。2年計画の事業ということで新年度は1116万円。合計2000万円以上が、株式会社プレック研究所への委託料です。住民から公募した環境会議委員はほとんどボランテイアで会議に参加しているのに、それをプロデュースしているプレック研究所は莫大な金額をもらっているのです。穂高町の環境基本計画の策定をするのですから、本来は住民と職員の英知が結集できる体制をつくり、住民の要望に応えるられる事業にすべきであって、コンサルタントに委託する部分は極力少なくするのが基本ではないでしょうか。
この基本を外したことで、すでに問題が出ています。プレック研究所は町民2000人にアンケートを実施しましたが、その回収率は33パーセントと異常に低いものでした。その原因は内容が難しすぎたことと、この地域の環境にそぐわない設問であったからです。例えば穂高町でフクジュソウ、メダカ、ゲンゴロウを見たかどうかを聞く設問ですが、これらは野生ではもうほとんど見ることができないのに答えさせているのです。それで自然度を測ろうとしているのですが、町民が答えられないような、あるいは間違った知識で答えてしまうような、そんなアンケートを作ったのはプレック研究所であり、それに同意して実施したのは町です。まずこれに使った経費は返還してもらわなければなりませんし、新年度の1116万円の予算も検討しなおす必要があります。
住基ネットはセキュリティへの不安を抱えたまま稼働しており、国の方針に従うだけで町独自の運用理念・指針といったものが明確ではありません。毎年数百万円の維持管理費用がかかります。また年間10枚か20枚の住基カードを発行するために60万円もかけてICカードプリンターをリースするなど費用対効果の観点からも大いに疑問が残ります。
以上のような問題を指摘し見直しを求めた上で、2004年度穂高町一般会計予算に対して賛成の討論といたします。