松枯れ被害木をバイオエネルギーに/宮沢市長が表明
~安曇野市議会6月定例会一般質問より~
安曇野市を考える市民ネットワークの横地泰英さんから届いた傍聴記です、ご覧ください。
松枯れ被害木をバイオエネルギーに/宮沢市長が表明
安曇野市議会本会議の一般質問で19日、山地重雄市議(無所属連合)は「松枯れ病の被害木および間伐材を用いた自然発生エネルギーについて」安曇野市の計画を聴いた。宮沢市長と関係部長は「2013年度に薪ボイラーを明科の市宿泊施設『天平の森』に実験的に導入する」と明らかにした。伐採して薬剤処理された被害木はこれまで林内に放置されてきたが、有効活用の道が開けてきた。
山地議員は「昨年9月定例会で、松くい虫被害木や間伐材の自然再生エネルギー利用の可能性を聞いた。本年度予算に調査費100万円が計上された。山守(やまもり)の安曇野モデルと呼ぶべき方策を構築すべきだ。調査研究の到達点、今後の展開は?しゃくなげ荘の整備計画にも生かすべきではないか」と質した。
宮沢市長は「市の東部の松枯れ被害はさんたんたるものだ。平成18年から国県の補助を受けてアカマツ伐倒、燻蒸処理し、一時小康を得たが被害は食い止められず、24年度は対策を見直し、バイオマスエネルギーに利活用する。早急に転換を図る」と表明。
松枝農林部長は「県が塩尻に大きなバイオマスプラントを建設する計画を進めているが、安曇野の計画は被害木を地域のために使うものだ。薪ボイラーは、宿泊施設のほか、住宅エネルギーにも利用できる。市は県とともに新潟や福島で薪ボイラーを見学。有効性を確認し25年度に導入、明科・長峰山の森林交流体験センターに設置し、モデル事業を実施する」と説明した。
大内商工観光部長は「穂高有明のしゃくなげ荘でも(長峰山のデータを得て)薪ボイラー導入へのコスト、考え方を見きわめる」と答えた。