安曇野市議会3月定例会の議案質疑
~子宮頸がんのワクチン定期接種、問題点を追及~
小林純子議員は保健衛生費で子宮頸がんワクチン接種を定期化することについて「国の方針による定期化だが、無料接種となるにしても3回で5万円の高額医療であること、副反応の恐れや、予防効果などは疑問がある」などと質した。飯沼利夫健康福祉部長は「海外では広く20年以上効果があるとされて、接種が行われているが、筋肉注射で痛みで失神や転倒する例もあり、ベッドで横になって受けるなどの対応が必要だ」などと説明した。
小林議員はさらに「臨床成果は海外にしかなく、薬(サーバリックス)の説明書でも効果は最大6.4年、平均6年弱。20年以上なんてあてにできない。検証されてはいないが不妊につながる危険性も指摘されている。リスクも含めきちんと説明し、接種するかどうか選択できるようにすべきだ」など追及。飯沼部長は「定期接種に移行するのに伴い、国から説明要領が示されているので、それに沿って説明する」と述べた。
~図書館の月曜一律休館は「市民ニーズに逆行」~
安曇野市図書館条例が改正され、現在木曜休館の中央図書館と穂高交流学習センターを月曜休館に統一することについて、小林議員は「毎日どこかの図書館が開いているのは好評だったのに、市民ニーズを無視することになる」と追及。
西澤泰彦教育次長は「中央図書館の休みを移すことに賛否はあるが、県内図書館の8割は月曜休館。統計をとってみたところ、月曜日の利用増は認められなかった。休館日がそろわないことで配本の不都合など管理面の対応に遅れが生じる。ネットでの貸し出し予約が25年度からスタートするので、その対応もある」などと関係がよく分からない説明。
小林議員は「いろいろ説明があったが、データの読み方が違う。月曜日の利用増が認められないというのではなく、木曜休館でも他図書館利用を通じてほぼ同数が来ている。利用者数が減っていないと見るべき」「図書館協議会も月曜統一には異論があったし、この条例案を扱った教育委員会は非公開だった。休館日の統一は図書館側の都合ばかりだ」と反論。休館日を揃える必要性などないと市民ニーズを強調した。
図書館は、お金を持たない所得層にとって格好の居場所。生活保護を受ける市民や、ハローワーク通いの人、定年退職者、学生らのオアシス。特に真夏や厳寒期に「週7日、居場所が確保されている」ことはかけがえがない。
「安曇野市を考える市民ネットワーク」が昨年8月、議会議事録を精査したさい、図書館はきわめて役立った。一律休館は、役所の都合としか思えない。
(まとめー安曇野市を考える市民ネットワーク・横地 泰英)