穂高広域施設組合の情報公開に異議申立をしました
~市が保有するすべての情報は市民のもの~
市民のために市民の意を受けて行政は仕事をする。だからそのために必要となる情報や、役所が作る文書は「すべて市民の財産」=市民のもの。情報公開の基本はこれだと、私は考えています。「市民のもの」なのだから公開が基本。市民が自分の身近な政治に関心を持ち、どんどん情報公開することで、行政が開かれ、風通しがよくなり、市民に近くなる、まちがよくなる、暮らしやすくなる。そう思っています。
でも、こんなこともよくあるという話をひとつ。2年ほど前のことです。
安曇野市のある外郭団体のX事務局長から連絡がありました。
X事務局長 「小林さんの情報公開請求書には不備がありますから、書き直して再提出してください」
小林 「それでは、情報公開請求の書式をファックスで送って下さい」
X事務局長 「書式はないんです。だから、電話で『こう書いて』って言ったじゃないですか。小林さんは公開の目的を書いてないんですよ」
小林 「知りたいので公開してください、と書きましたよ」
X事務局長 「だから、それを目的ということで項目立てして書いてきてください」
こんなやり取りをするうちに、X事務局長はとんでもないことを言い出しました。
「うちの財団の情報公開では閲覧するだけで、コピーはできません」ときた。
小林 「そんなバカな!どこでもコピーしてくれますよ」
X事務局長 「うちはうちです。財団の情報公開の規則にしたがって行います」
小林 「市の出資法人で指定管理者にもなっている財団ですよ。市の情報公開制度に準じて行うよう努力が義務付けられているはず」
X事務局長 「・・・ちょっと今日は忙しいので、このぐらいにしてください。とにかく再提 出してください」で、電話は一方的に切れました。
ヘンだなあと思って調べてみると、この財団にはちゃんと情報公開規則がありました。 「コピーはできません」なんて、オオウソ。規則の第2条に「文書の写しを交付する」とちゃんと書いてありました。
さて、今回、異議申立を行ったのは穂高広域施設組合の情報公開に関するものです。穂高広域施設組合http://www.anc-tv.ne.jp/~hotaka-c/というのは、ゴミ焼却場の穂高クリーンセンター等を運営している組合(6市町村で構成)です。
3月に行った情報公開請求で、組合から「5年の保存期間を経過したので文書は処分・廃棄した(不存在)」と聞き、そんなバカなことがととても驚いたからです。 不存在の理由として、「安曇野市文書管理規定第40条の規定により、文書保存期間5年を経過した平成17年度、平成18年度の当該文書類については、既に廃棄処分となったため」としていますが、安曇野市文書管理規定の文書保存期間区分基準表によれば、当該文書類は所管行政上の重要な意思決定を行うための決裁文書と同等の重要な資料にあたると考えられるので、10年保存の区分に入れるべきなのです。
また、文書保存期間区分基準表の備考によると「上記の基準は、「30年保存」を除き、最低保存期間を示すものである」となっており、5年を経過したものを直ちに廃棄処分しなければならないということではありません。
実際、平成25年(2013年)1月15日付けで行った情報公開請求に対しては、余熱利用施設のトレーニング用機器の管理に係る文書として平成17年度と平成18年度のものも情報公開決定されており、「既に廃棄処分となったため」といいながら、現在も保存されている文書があるのです。
さらに、これら廃棄処分された当該文書類については、安曇野市文書管理規定第42条に反して廃棄する文書の一覧表を作成しておらず、このことは同時に情報公開条例に規定されている「条例の適切かつ円滑な運用に資するため、公文書を適正に管理するものとする」にも違反しています。今後このような事がないように、穂高広域施設組合情報公開条例と文書管理規定の適切な運用を求めて異議申立てをすることにしたのです。