安曇野市議会12月定例会・小林じゅん子の一般質問
~危険な防音壁 補強ですむのか、松枯れ対策を循環型エネルギー利活用に~
「一般質問」とは、市政一般に関する質問ということで、各定例会において行われます。議員が市政全般にわたって、市長はじめ執行機関に疑問点を質し(ただし)、所信の表明を求めるものです。
これだとかなり堅い説明ですが、ようするに質問を通して執行部の政治姿勢をあきらかにし、市民のためにならないような政策であれば変更、是正させる、またさらには新たな政策を提案、採用させるために行う、これが一般質問ということになります。
ちょっと余談ですが、もっとわかりやすくと考えていたら、こんなことを思い出しました。
穂高町議のころ、北小の6年生30人ほどが穂高町議会の一般質問を社会見学で傍聴したことがありました。ちょうどその時、私の出番になったので、質問に入る前にこんな話をしたのでした。
「私の後ろに並んでいる人たちは、町長はじめ、町の仕事の実際に進めている人たち。その前に並んでいる議員は、住民の代表として、町の仕事がきちんと行われているかチェックする人たち。そこで、『一般質問てなーに?』ということですが、皆さんは知らないことがあれば聞きますよね。でも、議会では「知らないことを聞かない」ことが基本。知らないことはあらかじめ調べておき、納得がいかない答えがかえってきたら、さらに問い質し、町がもっとよい仕事をしていくように説得していくのが、一般質問です。」
選挙公約として掲げた政策課題の実現に向けて、一議員としてまずできることは一般質問の場で取り上げることです。今回、定数25人になって初めての一般質問には16名が通告書を出してきました。新人議員の中には「初めてだから今回は様子見で行こう」という人もあるとか。一般質問は年4回しかない政策提案の場ですから、一度でも見送るのは実にもったいないことだと思います。
あなたが1票を投じた議員がどのように働くか、大きな関心と期待をもって見守ることは、議員を育てるという意味でも非常に重要です。当選したら、あとは議員にお任せでは、なにも変わりません。その意味では、議会の傍聴はじつに大切なことだと思います。一般質問のライブ中継(インターネット配信)も不十分ながらありますので、ぜひご覧ください。
http://www.city.azumino.nagano.jp/gikai/cyuukei.html
さて、今回の私の一般質問は次の2項目です。クジを引いたら14番、ということで12月11日( 水 )になるか次の日の12日(木)になるのか、まだ出番が確定していません。決まり次第お知らせします。
1、北小倉の廃棄物処理施設の防音壁に係って
市がとるべき適切な対応について
北小倉の廃棄物処理施設(増田建設産業)の防音壁について、市は独自に調査する必要に迫られ現地調査を実施した。その結果、基準を満たさない部分が17カ所あり、震度5の地震に耐えられないとの報告がされた。市は増田建設産業に対して補強改善の要望書を、県には許認可権者としての適正な処置を求める要請書を提出したが、3カ月が経過した現在もこれといった動き・対応が見られない。 そこで以下に質問する。
(1)業者に対する行政処分や改善命令のあり方についてどう考えるか。
(2)現実の危険な状況からして「基準に合うように補強する」では不十分ではないか。
2、松枯れ対策を循環型エネルギー利活用に つなげるための
安曇野市独自の施策について
松くい虫、松枯れ対策としては、これまで伐倒薫蒸処理によって木をそのまま山に放置する方法が採られてきたが、被害の拡大にまったく追いつかない状況であった。そこで、被害木を含めた赤松の70%以上を伐採搬出し、赤松林を針広混交林などに樹種転換する更新伐を進めていくことになった。
森林面積が61%を占める安曇野市の地域性から、森林資源こそ最大の資源ととらえれば、松枯れ被害さえも逆手にとる形で、その対策の新たな展開としてこの更新伐事業に取り組むことは、循環型エネルギーの利活用を進める施策(安曇野モデル)としても重要かつ有望である。
そこで、以下に質問する。
(1)押野山周辺の松枯れ激甚地域で実施された更新伐事業の評価と今後の進め方は。
(2)市の観光拠点である西山・山麓線地域にも松枯れ拡大必至と予想されるが、どう対処していくのか。
(3)薬剤散布や焼却処分等の従来のやり方でなく、安曇野の地域性を生かした松枯れ対策を考えるべきではないか。