市立小中学校の普通教室にエアコン導入、土地の取得について

~2018年第1回臨時会で議案2件を審議~

安曇野市議会ホームページより

11月12日、今年としては初めての臨時議会がありました。議案は2件。1件はエアコン導入に関する補正予算で、市内の小中学校全17校の普通教室や市立の認定こども園と幼稚園の遊戯室へ優先的に導入することが決まりました。

関連する設計、工事費など9億6000万円を計上。財源は国の臨時特例交付金のほかに、ふるさと納税の寄付金から8億円余を充てることで、国の交付金を待たずに早くに事業着手できます。

長野県の小中学校のエアコン設置率は数パーセント、ということは国の補助により一気にエアコン設置工事が集中すると思われますので、ふるさと寄付の財源により少しでも早く進められるのは有難いことです。こちらは全会一致で可決。

もう1件は、新総合体育館建設のための用地取得に関する議案。この前の9月議会では、地権者のうち一人の方との用地交渉がまとまっておらず先送りになっていたのですが、やっと契約の運びとなり議案として挙がってきたものです。私は以下のような理由で反対しましたが、採決の結果は賛成多数で可決されました。

◆議案第103号 土地の取得について 小林じゅん子の反対討論
私は、老朽化した南社会体育館(豊科地域の体育館)に代わる適正規模の地域体育館の建設には賛成ですが、市が計画している大規模体育館は今後の財政を逼迫させるものなので建設すべきでない、いまこの時点でもそのように考えています。土地の取得に反対するのも、根本的な理由はそこにあります。

いくら合併協議で確認した計画だといっても、合併後10年の時代の流れを経た安曇野市にとって、本当に必要な体育館はどのようなものか、改めて市民に問うことなく強引に進めた宮澤市長の姿勢には大いに疑問を感じています。

新総合体育館の建設については、合併特例債を利用することから、その発行期限は平成32年度であり、当該年度の末日までに事業を完了させなければならなかったはずです。6月に用地取得を完了し実施設計と施工の発注をする予定だったものが、約5ヶ月遅れたことから、事業完了は平成33年10月にずれ込む見通しとなりました。平成33年10月ですよ!

こうして平穏ななかで土地取得の議案が審議されているのが、不思議な気さえします。オリンピックや熊本地震の復興事業による全国的な建設需要の増大等の影響を考慮し、合併特例債の利用期限が平成37年度まで、再度5年間延長するという法改正がなければ、今頃どうなっていたでしょうか。いい時に5年間延長になってよかった!と単純に喜んでいる場合ではありません。こんな危うい見通しの建設計画だったということが、ハッキリしたわけですから、やはり反対せざるをえません。