消防団は、すなわち水防団でもある!

穂高町水防訓練に参加

 一昨日は三川合流地点の明科町でカヌー競技を楽しんだばかりですが、今日は穂高町の水防訓練。豊な自然と水の恩恵は、時として大自然の脅威・災害ともなりますが、そのどちらにも思いを馳せる貴重な経験ができたことになります。
 私がまだ幼かった頃の記憶ですが、高瀬川が氾濫して田畑が水に浸かったことがあり、それも一度や二度ではなかったような気がします。それがこのごろでは河川の改修が進み、水害の心配もどこか遠いところの事に感じていました。そんな私でしたから、4年ほど前に烏川(富田橋下流)の堤防が決壊しそうになった時には、本当にびっくりしました。水害なんて縁がないと思っていたことを、大いに反省したものです。
 今日は、そんな水害に備えて穂高町の水防訓練が行われました。訓練場所は北穂高の「かじかの里公園」とその近くの穂高川左岸。訓練に参加したのは消防団、日赤奉仕団、町水防担当課、穂高消防署職員。私たち町議は訓練の様子を視察するということで参加。まずは訓練開始にあたってのセレモニー、町長から始まって関係者の挨拶、来賓の言葉と続きます。号令、敬礼、ラッパの吹奏、統率の取れた消防団の動きには、日常生活とかけ離れた違和感も感じましたが、集団で危険な場面に立ち向かうためには必要な事と理解しました。水防活動や水防工法については、日常的にはなかなか体験できないことですから、年に1回でもこうして実地に訓練することは重要です。
 そしていよいよ訓練開始。様々な水防工法について講義があり、その後4つの班に分かれて演習となりました。川倉(かわぐら)、蛇籠(じゃかご)作り、土嚢(どのう)積み、木流し(きながし)、いずれも昔からの伝統工法であり現在でも水防の基本の技なのだそうです。私にとってはどれも初めて目にする作業で、広い会場をあっちへ行ったりこっちへ来たり、興味深く当に”見学”させていただきました。近代的な土木工法や重機が揃っている現在でも、これらの伝統工法にはかなわない面があるという、先人の智恵の深さを思わずにはいられませんでした。
 訓練開始からおよそ3時間、其々の演習も終わり、日赤奉仕団の皆さんが炊き出してくださった「ニギリメシ」ならぬ袋入りご飯(専用のポリ袋にお米と水を入れ密封し、三十分程度湯銭で煮たもの)をいただき、訓練は無事終了となりました。皆さん本当にご苦労様でした。