夏の成人式さわやかに・穂高町ちょっといい話

うれしい言葉で終わらせることなく

 出かけるまでは何となく気が重かった穂高町の成人式。全国各地のデタラメな成人式がマスコミを賑わせているので、穂高町はどんな様子なのだろうと気がかりだったのです。会場の町民会館は新成人の男女で溢れんばかり、中学校の同級会のような盛り上がりよう。賑やかなことこの上ないが、中年おばさんにとってはこの若い活気と熱気は心地よく、自分も若返ったような気分になりました。とはいえ、式が始まったらこの騒々しさは静まるのだろうかと一抹の不安を感じながら会場へ。そして開式のことば・・・ 心配する事はありませんでした。ちゃんと場をわきまえ礼儀正しい新成人の皆さんでした。式次第は決まりきった内容をグンと短縮し、若者たちの企画によるプログラムをメインにして進められたのが良かったようです。
 実は私の娘もこの新成人の一人なのですが、高校時代の仲間や先生と集まる機会を得て、”もう一つの成人式”で大いに盛り上がったとか。その時、最近穂高町に引っ越したというT先生から嬉しい話を聞いたよ、といってこんな事を話してくれました。・穂高町役場では各種手続きの説明が親切でスムーズだった。・ご近所のおつき合い(区や常会)で、転入者への圧迫感というか緊張感を強いるような雰囲気がなく、こちらからが溶け込もうとする気持ちを自然に受け入れてもらえた。・空気と水がきれいで、安心して子育てできる自然環境、等々「穂高町に越してきてよかった!」というのです。役場職員の対応を誉めていただいたのは、それがとても具体的な内容でしたので、私は町の議員としてもとても嬉しく思いました。区や常会のあり方や自然環境の保全について、好意的にみてくださったT先生にも感謝です。
 しかし、今回お褒めをいただいたことの地続きのところに、実は大きな課題が横たわっているのだということに、この地で生まれ長く暮らしてきた者はもうそろそろ気付かなくてはなりません。もしかしたら、もう気付いているのかもしれません。気付いたのなら、できるところから行動していかなくては・・・ これは私自身へ投げかけることばでもあります。