合併推進に偏った資料とは思わない!?

町長として合併がよいと考え提案しているのだから

 公平な合併情報を求める会では、穂高町長に対して「合併に際して公平な資料提供を求める」申し入れをしました。町側からは平林町長、杉浦助役、小林財政企画課長の3人。こちらは、私と会員や住民の方々で7人。30分間という限られた時間でしたので、まずはこちらで申し入れ書を読み上げ、町長の見解を伺いました。
 平林町長は「町長として合併がよいと考え提案しているのだから、このような資料で何ら問題はない」「合併誘導だとか偏っているとは思わない。合併反対の人にとっては、どんなものを出しても偏ったものに見えてしまうのではないか。」「いったいどこが問題なのか」などとおっしゃる。そこで、新生児数や高齢化率のグラフの見せ方が恣意的であることを指摘し、素直に作ればこういうグラフになると例示したところ、「そりゃそうだけど、少子高齢化が急激に進んでいると危機感を持ってもらうには、このぐらいにしないと分かってもらえない」と、極端なグラフであることは認めながら、だからこそ”合併だ”と理解してもらうには極端なグラフも必要だというのです。「少子高齢化だ、そりゃ大変だ、合併しなくちゃ」そういう掛け声を聞かされ続けると(言い続けると)その気になってしまうから不思議です。いや困ったものです。少子高齢化は現実ですが、それを大変なこととお手上げするか、高齢化の中に少子化をくい止めるチャンスがあると見るか(高齢者を厄介者と見るか、社会的財産と見るか)で、その先の展開は大きく変わってきます。少子高齢化に向かい穂高町としてやるべきことを考えず、大変だから合併だというのは、あまりに飛躍した話ではないでしょうか。
 他にも、保育料は平均で年16,869円安くなると実体の無い数字を出したり、合併特例債を使った場合に「一人に使えるお金」が最も多いというグラフを作り、あたかも余裕のお金・自由になるお金がたくさんあると勘違いさせるような資料を出しているなど、問題点を指摘しましたが、杉浦助役は「議員さん方とも相談し、できるだけ分かりやすく、一目見て分かるものとの要望があったのでこうなった。議会もこれでよいということで出したものだから、問題ないと思う」とのお答え。「議会もこれでよい」という根拠は、13日の議会全員協議会での話のことか。あの時、私を含め4人の議員から、資料の内容と職員全員を動員して配布させることに対する疑問が次々に出されましたが、これでよいとの発言は2人だけ、その他の議員の発言はいっさい無かったではないですか。賛成者が2人しかないのに、議会も承知しているとはよく言ったものです。そもそも議会と全員協議会とは別のものです。「議会もこれでよい」と決議したわけではありません。
 こんな調子で、平林町長と杉浦助役は、こちらが何を言っても、町が出す資料に問題はないと終始強気の対応。資料そのものの問題点について話し合おうとしても、合併の必要性を強調し話をそちらへずらしてしまうので、話は堂々巡り。30分の予定を80分にも延長していただけたのは有難かったですが、”不完全燃焼”の申し入れとなってしまいました。
※申し入れ書は次ページでご覧ください。