市民タイムスの報道に異議あり!

あんなに熱く議論してたのに、と言われても

 今朝の市民タイムス第1面(右の写真)の「穂高町議会一般質問・あんなに熱く議論してたのに、合併への質問なし!」という見出しを見つけ、どうしてこんな記事を書くのか記者の意図を測りかねています。「9日の一般質問は、合併協議会発足後、町側の合併に対する考えをただす最初の機会だったが、質問はまったくなく、傍聴者からは不満の声も聞かれた。」(市民タイムス引用)という書き出しは、住民から見れば傍聴者でなくともその通りで、不満も当然だと思います。
 しかし、「あんなに熱く議論してたのに」という見出しは、見当違いというものです。熱い議論だったと思っていただけるのは有難いのですが、私から見れば、まだまだ煮え切らない議論のままと思っています。そのことがよく表れていたのは、7月2日の臨時議会での(法定)合併協議会設置に関する審議です。合併を推進してきた議員13人からは、当然のこと、設置に賛成の討論(意見)があると思っていたのですが、だれ一人として賛成討論をするものはありませんでした。推進議員として、これまで目指してきた合併と協議会設置について、はっきり意見表明しない議員の態度に私は疑問を持ちました。
 「あんなに熱く議論してたのに」と見えたのは、住民投票に向けての合併賛成・反対両派のプロパガンダ合戦だったのではないですか?それとも、本気で痛烈な「皮肉」を込めて書かれた見出しだということでしょうか。
 「明科で2人が合併について質問した。ほかの三町村では合併問題についていずれも通告議員がいる。」(市民タイムス引用)という記事からは、明科の議員の質問が的確であったかどうかは分かりませんし、ほかの三町村に至っては合併関連の質問をしますよと通告した議員がいるというだけの内容です。こういう単純な較べ方をされると「記者さん、議会における一般質問の意味は分かっているんですよね。」と念押ししたくなってしまいます。一般質問は、”すればよい”ですむものではありません。ヘタな一般質問は政策を後退させることだってあります。何をねらい、どんな質問をして、望む答えを引き出すか、その組み立てがない質問は意味がありません。ですから、質問項目に合併がある、ない、ということを報道してみても、私には”興味本位”の記事としかとれません。どうせ書くなら、残り三町村の一般質問を傍聴し、その内容を見極めてからにしてほしかったと思います。
 私自身は、これまでに開かれた2回の合併協議会を傍聴し、協議が始まったばかりで議論の流れも定まらない時点で、とりたてて今質問しなければならないことはないと判断しました。また、町の合併推進の方針や、その進め方に反対して何回も質問してきましたから、合併に向けて走り出したばかりのこの時期は、先ずは見守ることだと考え、合併に関する質問はおあずけとしたのです。
 「合併について誰も質問しないというのは、どうしたことか。」という住民の気持ちはよく分かるので、私も心苦しいのですが、願わくば合併推進で頑張ってこられた議員に、もっともっと合併のヴィジョンを語り政策提言をしていただきたかったですね。