前回協議会では、「新市の事務所は、当面のあいだ南安曇自治会館とし、新市庁舎については住民の利便性、交通事情及び官公署との関係等を考慮し新市において検討する。」という原案に対して、豊科町委員は「豊科町と明記する」よう強く主張し、一歩も譲らぬ姿勢だったのですが・・・
今回、この議題に入るや、すぐさま豊科町委員から「第7回協議会で述べられた他町村の意見からは、新市庁舎を作るとしたら豊科町が候補地となっていることは明白であり、そのことは議事録にも残るので豊科町としても原案通りでよい。」との報告があり、意外やあっさりと話がまとまりました。
こういうのを「暗黙の了解」といって「政治の世界」では珍重される手法なのでしょうが、私なら「合併するからといって新市庁舎を建てる必要はない」と言い切りたいところです。
この「新市の事務所の位置」が確認され、あと残された合併協定項目は「一部事務組合などの取扱い」と「公社などの取扱い」、そして中間報告が出ている「新市建設計画」の確認のみとなり、あと3回の協議会を経て2月23日には合併協定書締結の見込みとなりました。
その後、2月中には合併5町村がそれぞれに臨時議会で「廃置分合」について審議するわけですが、平林会長は「3月末までに県へ合併の申請をしたいので、2月中に各町村議会で「廃置分合」の議決をいただければありがたい」と、この期に及んで議会の否決はないと確信してか「ホッと」したような表情で話をされました。
これまでは数ある合併協定項目の確認に追われる格好でしたが、今回は「新市建設計画」について意見交換する時間もいくらかはあり、やっと合併協議会らしく夢や希望を語る場面も出てきました。さあこれから、というところまで何とか辿り着いたわけです。
合併協定書締結や合併申請は大事なことですが、事務的な手続きにすぎません。もっと大事になるのは、一人ひとりが新しいまちづくりに向かって夢や希望を語ること、その実現の可能性を探ること・・・ これは合併協議会だけでなく住民皆が取組まなければならないことでしょう。