市民に開かれた議会への第一歩となるか

議会に関わる条例や規則はどうなる?

 10月26日27日の二日間に亘り、堀金総合支所3階の議会棟で安曇野市議会の議員懇談会がありました。懇談会などというと、「昼間から一杯やったのかい?」と誤解されそうですが、そんなことはありません。安曇野市議会の初議会を前に、議会に関する条例や規則などについて検討する重要な会議でした。
 会議規則、委員会条例、傍聴規則、先例などについて、標準的なものとして近隣の自治体の例などを参考にして作られた事務局案をもとに、安曇野市議会としてはどうすべきか検討されました。

 私は2年半の議員経験から、議会の規則や条例のなかに様々問題があることに気がつきました。議会のルールは議員が自らの手を縛るようなものが多く、それがずっと変わらず続いてきたのは、「仕事」をしたくない議員が多かったからではないかと思うほどです。そんな規則や条例を変えるのは今がチャンスとばかりに、かなりしつこく発言しました。 以下に主だったところを報告します。

改善されたことでは
・「質疑は、同一議題について3回を超えることができない」を「3回を原則とする」が、必要に応じて3回を超えてもよいことに。
・「質疑に当たっては、自己の意見を述べることができない」とあるが、事実上それは困難なので、自分の意見をある程度述べてもよいことに。
・一般質問では一括質問一括答弁方式から一問一答方式に。また一括質問一括答弁方式を望む場合はそれでもよいことに。
・「市長は議会開催の3日前までに議案を提出する」を「7日前までに議案を提出する」に。(予算や決算審議では3日前に議案が出てくるのでは、その中身を充分に吟味できない。)
・会派に属さない議員(あるいは一人会派)でも、会派代表者会議や議会運営委員会に参加できるよう配慮すること。

旧態依然として変わらないことでは
・傍聴者に対して「議会が傍聴を許可する」といった権威的な傍聴券を発行する方式を取り入れたこと。
・委員会の傍聴に委員長の許可が必要なこと。
・議会事務局の人事に議会が関われないこと。(安曇野市の新議会事務局は第一印象では、行政側の意向を気にしすぎるように思われる。事務局は議会側に立って行政と対峙してもらいたい。)
・一般質問以外の議案審議についても質疑や討論について、原則として事前に通告が必要なこと。

 「議会公開の原則」によって委員会も含め議会は、傍聴したい市民にはできるかぎり広く開かれているべきです。本会議よりも実質的な審議が行われている委員会の傍聴に、いちいち「委員長の許可が必要」というのは問題だと思います。「議会公開の原則」は議会制民主主義の基本だからです。ということで、何度も食い下がって意見を言いましたが、論点がずれたような意見もあり議論が噛み合わないまま、結局私の考えは少数派で却下となってしまいました。

※11月7日の全員協議会で「委員会は原則公開とする」ことについて再度提案、さまざま意見がありましたが、最終的には多くの賛同者を得ることができ、委員会条例に「委員会は原則公開」と明記されました。