とはいえ、よほどの事情がない限り傍聴を拒否することなど許されないという自覚は、安曇野市の議員にもあります。つまり、ほとんどの場合で傍聴できるということです。
6月5日の全協には、新聞報道関係者だけでなく一般市民の傍聴者も二人あって、これはいいことだと思いました。後日、この傍聴者の方からメールが届きました。およそこんな内容のご意見でした。
「議会全員協議会は、閉鎖的な協議会だと想像していた。けれども、傍聴してみて、部分的とはいえ議員さんたちの的確な反応があったので、うれしい気持ちになった。行政側の態度は国会中継を観ているようで・・・。「市議会だより創刊号」を持参したので、議席番号と顔とプロフィールを対応させながら傍聴したが、いろいろと感じたり、感心したり、有意義であった」
この人は、「議会全員協議会は、閉鎖的な協議会だと想像していた」とおっしゃってますが、私もその通りだと思ってきました。議案審議の事前調整を行ったり、全協で言いたいことを言わせておけば本会議がスムーズに進む、ようするに全協はガス抜きの場であったり。非公式の会議だから、発言について責任を追及されることはない、自由に(無責任に?)発言できると思っている議員もあるようです。
実際、私はこの活動報告のページで全協のことを書いたら(町議の頃の話ですが)、「発言した議員の実名まで書くなんて、常識がない。事実なら何を書いてもいいってことはない。節度が無さすぎる。」と非難されたことがありました。「同じ議員仲間なんだから、そんな事まで書かないでよ」という気持ちなのだろうけれど、私としてはそうはいきません。
「全員協議会は事実上の非公式な会議であるが、実態は公的な施設を使用し、会議の準備も議会事務局が行うなど公的なものといえる。全員協議会を公式に準ずるような場とし、議会への住民参加を積極的に図るため、全員協議会で議員と住民との自由な討論を行うなど、全員協議会を活用する方途を検討すること」これは、全国の多くの地方議会が提出している「分権時代の新しい地方議会制度の構築を求める意見書」に謳われていることです。傍聴だけでなく「全員協議会で議員と住民との自由な討論を行う」、そこまでできたらどんなにかいいだろう。
ところで、今日の本会議の後に予定していた全協が延期となりました。どうして?と思ったら、議会運営委員会で「賛否両論あることは分かりきっているし、時間をかけて審議しなければならないことを、本会議の後にササッと済ませることには無理がある」という意見が多かったということでした。(次回の全協は7月18日午前9時からです)
「賛否両論あること」というのは、松本糸魚川高規格道路に関すること。大町市議会、松本市議会から、松本糸魚川高規格道路について早期建設を求める内容の議題を、県の市議会議長会に提案したいが、安曇野市議会にも賛同願いたいとのこと。
田中知事になってから、この道路の建設計画は凍結されたままになっているが、県知事選が目前の今、こういう話が出てくるのは予想外のことではないけれど、もっとよく考えてほしいと思う。