以下の3点を要求していましたが、(2)の内の「安曇野市の平成19年度一般会計予算を増額補正するように勧告すること」だけが認められ、それ以外については「監査請求する理由がない」ということで棄却とありました。
(1)市は、総額7億1,380万円となるはずの㈱三郷ベジタブルにかかる使用料につき減免したり使用料の一部を時効消滅させてはならないと勧告すること。
(2)市は、㈱三郷ベジタブルに、トマト栽培施設使用料7,138万円を直ちに請求し、安曇野市の平成19年度一般会計予算を増額補正するように勧告すること。
(3)市は、市(旧三郷村)と㈱三郷ベジタブルおよび金融機関が結んだ2億5,000万円の損失補償契約は直ちに解除すること。その際に市に生じる損害は、当初の契約責任のある旧三郷村長であった副市長が弁済するように勧告すること。
住民監査請求が認められることは稀であるという「現実」を考えれば、部分的にではあれ認められた点は評価したいと思います。しかし、市民が期待しているのは、「将来性のないトマト栽培の事業を強引に進めた旧三郷村行政と村長(現安曇野市の副市長)の責任を明確にし、今後二度とこのような問題が起こらないよう教訓としてほしいということなのですが、残念ながらそこまで踏み込んだ監査とはなっていません。住民監査請求で第三セクターの会社を追求することの限界と、市の監査委員が監査することの限界を感じています。
監査結果が納得できなければ、通知を受け取ってから30日以内に住民訴訟を起こすことができるので、今後どうするのがいいか監査請求した20人で考えているところです。まずは弁護士と相談し、私はちょうど11日に「む・しネット」主催の議員と市民の勉強会があり、「情報公開、住民監査請求など制度を活用して役所をひらく」というテーマで勉強するので、実践的手法とスキルを伝授してもらうつもりです。
◆住民監査請求・監査結果はこちらからご覧いただけます。
10ページに及ぶ内容なので、とりあえず通知ページと後半の2、監査委員の判断 3、監査の結論と監査委員の意見を掲載しています。