三郷堆肥センター改修費めぐり質疑

市議会環境経済委員会、三セクの問題をめぐって予算審査

 3月10日開催の安曇野市議会環境経済委員会は、三郷ベジタブルや三郷堆肥センターの運営問題をめぐり予算審査も注目されていたが、残念ながら私は福祉教育委員会と重なってしまったので傍聴ができませんでした。右の信濃毎日新聞の記事(クリックすると拡大)と、「三郷ベジタブルの経営改善を望む市民の会」のYさんがまとめた傍聴レポートを掲載します。
 市民のみなさんは、どう判断されるでしょうか?わたしは、三郷堆肥センターの改修費等6,800万円の予算を認めることはできないので、予算の修正案を出そうと準備しています。

◆安曇野市議会環境経済委員会、三セクの運営問題をめぐって予算審査
 安曇野市議会の環境経済委員会(浜昭次委員長)は3月10日、三セクの運営問題を審査した。旧三郷村が設立した三郷農業振興公社のたい肥センターの改修費6600万円が20年度市予算案に計上されている問題に質疑が集中した。市側は「改修はいま必要。農家から搬入するし尿の水分調整などの問題はすべて、4月に県や専門家を含む検討委員会をつくり、対策をまとめたい。たい肥センターには、発足当初の事情があるが、公共性はある」などと答えた。

 委員会は藤原広徳、大月晃雄議員らが質問。たい肥センターの改修について①メーカーや専門家の意見を聴いているか②平成18年度決算によると、売上2100万円に対し製造原価3500万円。この製造量で利益が見込めるか③2月に出た「安曇野市出資法人あり方検討委員会」の報告では、公社の運営について多くの問題が指摘された。改善の見通しはあるのか、などを質した。

 市は、平林課長、三沢部長らが説明。改修について業者は「修理可能」としており、「直すのなら全部をやって、あとのメンテをしっかりやるということで計上した。処理に余裕もあるので搬入農家を増やすことも考えたい。たい肥そのものは人気も高い。水分が一部未調整なので、指導する。あり方検討委の指摘は、すべて会社として検討してもらっている」などと答えた。

 市の説明によると、19年11月の搬入量は9100トン、製造量は4826トン。水分量53%。販売は3400トン、7200袋。農家への無償還元は、14年度販売量の23%、15年度24%、16年度15%、18年度23%。大月議員は「あれだけの量でなぜ売上2300万円なのか、しっかり説明してもらわないと、納得できない。無償還元23%が影響しているのでは」と指摘した。市は「設立当時、三郷村が3000万円、豊科町1000万円、農協や農家などで計4500万円を出資した。還元たい肥も当時から議論があり、割合が決められた。しかし経営は水分調整がうまく行かず、負荷がかかりすぎてメンテも難航した」などと経緯を説明。「還元たい肥は無料」という認識も今後変えてゆきたい、とした。

 吉田満男議員が「経営改善計画書を出してもらわないと」指摘。三沢部長は「三郷農業振興公社から、早急に出してもらう。公社メンバー、専門家、県などで4月に検討委員会をつくり、運営全般、組織なども含めて対応したい」と答えた。起債については、平成12年に3億7320万円を起債、15年償還で、毎年2600万円償還していると説明した。

 質疑は全体にかみ合わず、疑問や問題を指摘しつつも、有機農業へのたい肥の有効性や、たい肥センター事業の公共性などにも言及があり、迫力や詰めを欠く審議になった。                

◆施設の使用料で質疑「三郷ベジタブル」
 1月に経営改善計画を出した「三郷ベジタブル」について、環境経済委員会では、使用料の考え方を変えたことに質問があった程度で、短いやりとりにとどまった。