三郷ベジタブル関連住民訴訟第6回口頭弁論

三郷ベジタブルが使用する施設の賃貸借契約の違法性

 12月19日午後、6回目の口頭弁論がありました。今回は、取材記者も一人しか姿がなく、一般の傍聴者もたったの5名ということで、ひっそりとした感じのなか行われました。

 今回の弁論の核心は「行政財産は貸し付けることができない。三郷ベジタブル(安曇野菜園)が使用する施設は安曇野市の行政財産であり、賃貸借契約による貸付けは違法」というところにありました。
 前回の口頭弁論で、被告側(安曇野市)の弁護士は、「賃貸借契約を『指定管理の業務委託契約』に読み替える」と主張していました。そんな読み替えができるものか?読み替えるとするならば、契約書や条例のなかに「○○を△△に読み替える」といった文言が明記されていなければダメではないのか?そんな疑問を持って臨んだ今回の第6回口頭弁論ではやっと「(指摘された違法性について)検討し、反論する」という言葉が返ってきました。

以下は、第6回口頭弁論の報告です。
「三郷ベジタブルの経営改善を望む市民の会」の横地泰英さんの報告です。

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◆第6回 口頭弁論の報告
 12月19日(金) 16:44開廷 16:55閉廷
 長野地裁法廷 近藤ルミ子裁判長

 原告側 原告2名と中島嘉尚弁護士 傍聴人3名
 被告側 宮澤明雄弁護士 傍聴人2名(安曇野市職員)
 報 道 1社記者

 原告側、被告側とも準備書面を提出。この内容について冒頭やりとりがあった。三郷ベジタブル(安曇野菜園)が使用する施設の賃貸借契約の違法性について、被告側は賃貸借契約ではなく、指定管理者制度に基づく施設使用料だと主張しているが、これについて原告側中島弁護士は「読み替えとか、理解不足といった問題ではなく、平成15年中に県の指導を受けていたはず。(指導を受けていったん直営としながら)その後の平成16年4月、賃貸借契約を結んだ。明らかに、できないのを知りながら結んだ。管理運営事務委託契約にも賃貸借料と定めており、違法な賃貸借契約であることは明らかである」と主張した。

 裁判長から促されて被告側弁護士も「こちらも検討し、反論する」と答えた。当時の三郷村がどんな計画でどういう財政見通しを持っていたかについて、原告が情報公開請求したことにふれて、近藤裁判長は「情報公開するかいなか、安曇野市の結論はまだか」と原告側に確認。次回第7回口頭弁論は2月18日(水)16時30分とした。

◆閉廷後、弁護士会館で中島弁護士からレクチュアを受けた。その内容要旨は以下の通り。

 簡単に言うと、行政財産である施設の賃貸借契約は地方自治法で禁止されており、無効である。だから、無効の確認をしろ、怠れば違法である。無効で何も権限がないのに三郷ベジタブルは施設を使っている。賃料7138万円相当は不当利得であるというのがこちらの主張。

 賃貸借契約ではなく、業務委託契約なんだ、なんで悪い、というのが被告(安曇野市)の主張。

 互いの言い分について論拠を出そうということで、原告は三郷村が県に出した起債申請を調べた。平成15年1月7日の2億7110万円については施設の「貸付け(賃貸借)」目的。ところが1月12日の6億4000万円は「直営」目的。2月28日には申請の「貸付け(賃貸借)」を抹消し「直営」にした。県指導を受けて「貸付け(賃貸借)」ができないのを知りながら、平成16年4月1日、三郷村は三郷ベジタブルと賃貸借契約を結んでしまった。管理運営事務委託契約の7条にも「賃貸借契約による」として、契約締結してしまった。

 どういう財政見通しの下で三郷村はベジタブルと賃貸借契約をしたか。この事業の起債の償還は元本・利息合わせて約7億円以上。毎年の償還金はこの賃料でまかなうとある。三郷村は少なくとも7100万円以上毎年償還しなければならない。事実、平成17年は7168万円を償還している。ところが、賃料は平成16年から5年間、1銭たりとももらってない。つまり、これまで2億2000万円を一般財源、税金から支出して償還しているのである。

 当時の三郷ベジタブルの計画、経営見通しについて、市は情報公開できないというので、原告は公開せよと不服申し立てをしているところである。いずれにしろ、三セクの立ち上げに伴う補助金や起債の申請などの事務手続きのまずさは、手続きミスや熟知していなかったというわけではなく、あえてやったことではないかとさえ思われる。

    第7回口頭弁論は2月18日(水)16時30分〜傍聴者募ります