とにかくハードな会議漬けの一日を過ごし、今日はもう報告を書く「余力」はありませんが、さいわいにも「三郷ベジタブルの経営改善を望む市民の会」の横地さんから、傍聴のレポートが届きましたので掲載します。
安曇野菜園第6期第1四半期の生産・販売状況について
トマト全品種とも売上目標に達せず
安曇野菜園の第6期第1四半期実績
「ルビー」はわずか22%
安曇野市議会は2009年2月10日、第1回全員協議会を開いた。経営不振が続くトマト栽培第3セクター安曇野菜園(旧三郷ベジタブル)第6期第1四半期の生産・販売状況について、市側から説明があった。08年9月~11月末の3ヶ月間は、全品種とも計画売上量に達せず、とくに期待の高糖度新品種「安曇野ルビー」は22%にとどまった。安曇野菜園は期末まで売上増を努力するとしているが、経営改善計画の達成は困難と見られ、市は計画の下方修正もありうるとしている。
菜園報告によると、規格品出荷量はラウンドレッド2847万円(計画比49%)、安曇野ルビーほか951万円(22%)、プラムレッド5305万円(78%)。全品種合計の売上実績は9104万円。計画の54.6%にとどまった。売上低下の原因は、8月の低日射・11月の疫病(ラウンドレッド)、安曇野の気象など未経験の部分が多く基準達成できず(ルビー)など。同菜園は今後、生産・売上増に努め最終的には経営改善計画に近い数字を出す努力をするとした。
第6期経営報告は、菜園の存続にかかわる。12月の市議会一般質問で平林伊三郎市長が小林純子議員の質問に答え「第6期の業績を見て3セクとしての見通しに政治的判断をしなければならない」と述べた経緯がある。この日の第6期四半期報告について、小林議員は、「これだけ悪い数字で、期末まで判断を待つのか」と質問。二木一雄産業観光部長は「売上低下にはいろいろな要素がある。あと3カ月見て、中間期で判断。いい数字を期待したい」と先延ばしした。
他議員からも質問が集中した。「ルビーが22%とは。3セク経営だいじょうぶか」(青柳圭二議員)。「悪い結果に驚いている。菜園計画自体が間違っていた。すばやい対応が必要」(小林紀之議員)。「菜園が生きるか死ぬか、最後の峠。市は決断しなければならない」(松沢好哲議員)。「報告末尾に『最終的な収益は経営改善計画に近い数字』とあるが、具体的な損益分岐点は、何期あたりの数字か」(藤森康友議員)。これに対し市は3億8000万円~3億9000万円の5期を想定、「中間決算を見た上で経営改善計画を見直したい」と答弁した(二木部長)。
この“見直し”は、売上5億円超の菜園経営改善計画と比べ、ハードルが低く、実質的な下方修正。使用料返済はさらに長引きかねない。市の説明は具体性を欠き、小林純子議員が質問冒頭で言及した「市としての評価」はあいまいなままだった。
このほかにも意見・質問希望は多く、議長は「書面で提出してもらい、後日審議する」と切り上げた。