12月14日から各会派にも賛同を呼び掛け、17日には新聞報道もされました。「(意見書案に)書いてある通りだ、大賛成」「うちの会派では全員賛同する」という声もたくさん届いていたので、議員年金制度廃止の意見書は可決されるだろうと思って期待していたのですが・・・。
18日から「空気」が変わりました。そのあたりで何があったのかは、改めて書きますが、結論を先に言いますと、「地方議会議員年金制度の廃止を求める意見書」は賛成少数(小林純子、相田登美枝議員、荻原勝昭議員、山地重雄議員)で否決となったのです。まずは、以下の提案理由と意見書案をご覧ください。
議員提出第19号
地方議会議員年金制度の廃止を求める意見書について
提案理由
平成の大合併により地方議員の数が大きく減ったことにより、このままでは地方議員年金制度は2年後には破綻することが明らかになりました。議員特権との批判が強いこの年金制度を存続させるために、自治体財政からこれ以上の公費負担(税金の投入)を増加させることには市民の理解が得られません。税金投入なくして存続できない地方議員年金制度は廃止すべきと考えます。また、何よりも、当事者である議員が声を上げないと廃止に至らないと考え、意見書を提出するものです。
宛 先
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
地方議会議員年金制度の廃止を求める意見書
地方議会議員の年金制度は、平成の大合併により議員年金の担い手である現職議員が大幅に減少し、受給者が急増したことによって年金財政が悪化し、このままの状態で推移すれば平成23年度に破綻するとの予測である。この問題は何年も前から指摘されていたにもかかわらず、大幅な掛金・負担金等の引き上げと給付の引き下げという一時しのぎを重ねた結果、もはや待ったなしの状況にある。
この事態を解消するため、先に総務省の地方議会議員年金制度検討会において「給付と負担の見直し案」が示されたところである。
見直し案によると、議員年金制度を維持するためには、公費負担の引き上げ、議員年金掛金の引き上げ、給付額の削減が必要となる。
現在、厳しい経済情勢のなか、国及び地方の財政も極めて厳しいことから、議員年金制度を維持するための公費負担の増加は困難であり、また許される状況にないことを現職議員も年金受給者も自覚すべきである。
このような現状に鑑み、当議会においては、その責任を自覚し、「自らの身を削ることも厭わない」決意をもって、制度の廃止を求めるしかないと結論づけるものである。
よって、国におかれては、地方議会議員年金制度の廃止に向けた特段の措置を講じられるよう強く求める。
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以上、意見書案ですが、議員年金廃止で意見がまとまった安曇野市議会が、なぜこの「議員年金制度の廃止を求める意見書」の提出には反対したのか、そのあたりについてはこの次に書くことにします。