東京財団の地方議会議員の活動分析調査

適正な議員数や報酬は?地方議員の活動実態を調査し議論の土台を作る

 昨日のこと、市民から相談事があり、事務所で1時間ほど話をしました。相談の内容は置いておくとして、それとは別に帰り際に興味深い話(いや、耳の痛い話というべきか)を聞かせてもらいました。
 昨秋の市議会議員選挙の開票結果によると、無効票が1,239もあったが、この数は有効投票数54,399に対し多すぎる、尋常ではない。これはきっと、ロクに働きもしないのに高額な議員報酬をもらっている議員に対する「抗議」「腹いせ」で、投票用紙にバツをつけたり、落書きしたり、白紙で投票した人が多かったからだ、そういうのです。
 なるほど、そうかもしれない。少なくとも、議員の仕事ぶりはどうあれ、市民に充分に伝わっていないことだけはたしか。

 そこで、私はこの人に、東京財団の「地方議会議員(市町村議会議員)の活動分析調査」のことを話しました。以下、東京財団HPより引用です。

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 地方議員の定数や報酬・政務調査費等がマスコミだけでなく一般市民の間でも話題となっております。しかし、適正な議員数や報酬はどの程度なのでしょうか。そしてそれはどのような根拠に基づくものでしょうか。
 多くの地方議員は、議会開会中の議案審議はもちろん、閉会中も勉強会、研修会、視察、会派の打ち合わせ、さらには所属/支持政党や団体の活動を通しての情報収集など活動は多岐に及び多忙です。しかし、市民の多くにはその実態が十分に伝わっていません。そのため、議員定数や報酬等に関する感情的な議論が少なくありません。

 市民に地方議員の活動実態を開示し、議論の共通の土台を作らなければ、市民の議会・議員への信頼は得られません。

調査概要は
・対象:市町村議会議員20名程度
・調査期間:2009年12月1日から2010年3月31日までの4ヵ月間
・調査内容:毎日の活動内容の記録
・協力費:月1万円、4ヵ月合計で4万円(税込)
・申込締切:2009年11月26日(木)17時
・成果報告:2010年5月予定。匿名で公表

▼調査に関する詳細はこちらでご覧ください。

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 引用はここまで。ということで、私もこの調査に協力を申し出ました。応募は全国から60人ほどあったそうで、定員の20人のほかは(私もですが)ボランティアで調査に協力しています。
 毎日、エクセルの調査票ファイルに活動内容の記録をしていますが、こうしてみると我ながら「忙しい毎日だな」と改めて思います。もちろん、「忙しい」ことの内容が議員の仕事とどう関係あるのかが重要ですが。

 記録を付けてみて感じたのは、記入の基準や記入例が示されてはいても、私の活動実態に当てはまる範例が少ないということ。範例にあればコピペですいすい記入できるのですが、それがないのでとまどいながら記入しています。たとえば、このところ毎日やっているのですが、議会広報(安曇野市議会だより)作成のために公式な委員会での編集作業のほかに自宅で行っている作業(執筆、割り付け、誌面デザイン等)や、議員活動の報告をホームページで行ったり、個人の議会だより(種まき通信)を作る作業、自己の所属以外の委員会の傍聴、執行部、職員へのヒアリング、情報公開請求等々。

 東京財団では、報告された活動内容を1、意思決定機関としての議会の一員として活動 2、政治家としての活動 3、1とも2とも仕分けしにくい活動 4、私的な活動 の4通りに仕分けするそうですが、私の予想では「議員の活動」として全国の議員が最も時間を割いているのは、2の「政治家としての活動」になるのではないかと思っています。

 民主党の小沢幹事長の言葉を借りれば「君らの最も大事な仕事は次の選挙に勝つことだ」ということ。ようするに「政治家としての活動」とは、選挙や票につながる活動だと勘違いしている議員が多い、そんなふうに思えてなりません。
 はたして調査結果はどう出るのか、5月に予定されている報告が待たれます。