派遣切りや雇用の悪化による失業者・生活困窮者が安曇野市でも増えています。生活保護はこの1年間で200世帯以上も増加しました。生活保護は適用になれば、それで一件落着と思われがちですが、その後の「生活の立て直しに向けた援助」が重要です。自立に向けてのしっかりとしたケアが求められているわけですが、その仕事を担うケースワーカーは不足しており、急増する保護申請の事務手続きに対応するだけで手一杯の状態です。
安曇野市ではケースワーカー4人の配置で、これは国の基準1人当たり80世帯を超えており、業務加重になっているのが現状です。まずこの状況を解消しなければ、急増する生活保護申請の受付をこなすだけで手一杯で、ケースワーカー本来の仕事に力を発揮することはできません。
生活保護の現場では、生活の立て直し・自立に向けた多面的な支援が求められていますが、人材不足、経験不足で対応できないのが悩みと聞きます。行き届いたケアをするためには、仕事に精通した職員を育成することが不可欠ですが、そのためには職場にある程度の余裕がなければできません。
そんな観点からもケースワーカーの増配が急務であると考え、次の4点について質問しました。1.前年度と比較して生活保護の増加の実態と、今後の増加の見通しは。2.増加する被保護者に対して、自立に向けての十分なケアが出来ているか。3.ケースワーカー配置の国の基準を超えている現状をどう認識しているか。4.仕事に精通した職員育成のためにも、ケースワーカーの増配が必要ではないか。
答弁は右上の市民タイムス記事にある通りですが、4問の質問に対する当然の帰結として、新年度にはケースワーカー1名増員されることが確実となりました。1名といわず2名増員してもいいぐらいだと思っているのですが、まずはよかったです。
安曇野市では、いわゆる「水際作戦」を行わず、市民本位のきめ細かな相談体制をとっているので、生活保護の相談や申請の件数も多くなっています。また、生活保護が適用された後も、生活相談だけでなく、職業相談、医療相談など、生活保護からの自立に向けた多方面にわたる支援が必要で、その対応は一通りではありません。ケースワーカーの増員により、さらに仕事に精通し力を発揮できる態勢にしていってほしいと思います。