山地議員のブログには『市としての一体感の醸成?旧世紀ならいざしらず、そんなものは市の職員や市民の知恵で行うもので、「建物」が担うものではない』との記述もあり、まったく同感です。
以下、市民レポーター横地泰英さんのレポートを掲載しますので、ご覧ください。
安曇野市、議会全員協議会に本庁舎基本計画案示す
〜建設の是非など根本論議置き去り〜
安曇野市は2010年11月19日(金)、市議会全員協に本庁舎建設基本計画案を示し、内容を説明するとともに意見を求めた。5月28日に提示した豊科近代美術館周辺ゾーンに約80億円で地下1階地上5階程度の庁舎を建てる骨格は変わっていないが、庁舎の機能や規模、職員数、窓口や各階の構成イメージなど具体性を増している。議会側は本庁舎建設の是非を問う基本的議論は出されず、中長期の財政展望なども示されなかった。市は、この基本計画案をもとに設計会社にコンペをはかってゆく段取り。既成事実づくりが進んでいる(報告・横地泰英)
計画案によると、本庁舎の延べ床面積は18,000㎡。総務省や国土交通省の基準並みだ。職員数は現在の714人(本庁533・支所181)を604人(493・111)にする。職員1人当たりの床面積は現在33.32㎡が、新庁舎で29.80㎡。各階の基本イメージは、市民利用が多い窓口部門などは低層階、産業水道系や総務人事系、防災などを中層階、議会などは上階。会議室、相談室は設置を抑える。現在の文書量は60%削減し、倉庫備品も70%減らす。駐車場はプール跡地などを含め約700台分を確保する。建設事業費は計79億8000万円。財源は地方債(合併特例債)47億9000万円、一般財源31億9000万円。特例債については「合併後の10年間に借り入れることができる地方債(借金)である。使える期限が迫っている・・・」と、かねてよりの説明を繰り返した。
現在の支所の将来計画は、豊科、明科は取り壊し。穂高は耐震改修か建て替え。掘金、穂高健康支援センターは活用する。
これらの説明について、議員からはユニバーサルデザイン市民会議の提案との関係や、市民が1カ所の窓口で用事を済ませるワンストップサービスなどについて、細かなやりとりがあった。用途地域の変更については「他の地域でも見直しが可能か」という質問に対し「この地域に限り(過去の建設許可の経過から)県が用途変更を指導しているため」で他地域に広がるものでないと説明した。組織改革については土肥総務部長が「市庁舎建設後の組織がどうあるべきか5〜6月ごろから検討を始め、現在案を持っている。相当斬新なものだ。公表は建設前か後か分からない」と答えた。
基本計画案を誰がまとめたかについては「内容は市職員だが、基礎調査やアンケート分析は業者に委託した」と説明。業者名を問われて内装会社の名前を明らかにした。この会社が絡む庁舎基本計画の企画提案書については、市が別の提案書を情報公開し、小林純子市議が現在住民監査請求をしている。
市の財政展望については「80億円以外にも巨額がかかる。財政シミュレーションを早く示せ」と質問があった。土肥総務部長は「いま企画財政で詰めている」と答えるにとどまった。