今、「尻拭い」に奔走している職員のみなさんのそのエネルギーは、もっと前向きな市民のためになる仕事に向けられるはずなのにと残念でなりません。
本日の市議会環境経済委員会では、安曇野菜園の施設使用料未払金の債権放棄の議案が審査されました。わたしは、16日の一般質問で債権放棄の問題を取り上げるので、ここではあえてコメントすることは控えておきます。以下、「三郷ベジタブルの経営改善を望む市民の会」の横地泰英さんのレポートで、環境経済委員会の様子をお伝えします。
《市議会委、菜園債権の放棄案を可決
経営責任など踏み込まぬまま》
安曇野市議会の環境経済委員会は2010年12月9日、第3セクター安曇野菜園から受け取る施設使用料2004〜2010年分の3億1414万円を債権放棄する議案を、賛成5反対1で可決した。「債権放棄は会社責任を無罪放免にするものだ」という反対意見はあったものの、旧三郷村や安曇野市の首長名の言及もなく、本庁舎問題を含む市財政への波及にも踏み込まず、詰めの甘い質疑に終わった。
菜園は使用料を過去一度も支払っていないが、今年度から年2500〜3000万円、計7億5900万円を支払う契約だった。しかし経営不振の菜園が払える見通しはなく、農業法人など民間へ経営譲渡する計画に差し支えるとして、市は債権の全額免除方針を決めた。2011年度以降の使用料4億4000万円も指定管理契約の変更で免除する方針。免除する使用料以外に、損失補償契約に基づく金融機関からの借入金など計3億円の負債があると説明した。年明け1月末には資金ショートの恐れがあるという。
債権放棄への意見は「もともと使用料は払えっこない額だった」「次のステップへ進まないと泥沼化してしまう」と2人が賛成を表明。安曇野菜園(旧三郷ベジタブル)の発足以来、半期ごとの決算や、何度も発表された経営計画について、甘い将来見通しを事実上“鵜呑み”にしてきた議会としての責任や反省の弁は聴かれなかった。
市側は「行政として過去の甘さに責任を感じている」と軽く触れたうえで「議会と言う民主主義(プロセス)の中で位置づけられる」と抜け目なく切り返した。
(報告・横地泰英)