小林じゅん子の議会だより・種まき通信第34号を発行

「著作権侵害」になるので新聞記事の引用・転載は禁止

 小林じゅん子の議会だより・種まき通信第34号を、やっとのこと発行。いつもなら定例議会のあと一ヶ月ぐらいのうちに発行・お届けしているのですが、今回は遅れにおくれ、来週からはもう3月議会が始まろうというところまでずれ込んでしまいました。
 悪いことに、「さあ、出来上がった、印刷するぞ」と意気込んでいたところへ、信濃毎日新聞社から「著作権侵害になるので新聞記事の引用・転載は禁止です。今後はホームページや通信に使わないように」との警告あり、作り上げた通信が公開できなくなってしまいました。なんでも、信毎本社へ名指しで通報が入ったので、「警告」せざるをえなくなったとのこと。

 市民タイムスの記事もよく転載させてもらっていますが、こちらはもうだいぶ前に「市民タイムス○年○月○日記事と明記してもらえばOK」と許可をいただいてました。信毎や他紙については、現場記者の「良識的にやってもらえば、いちいち感知しません」という言葉に甘えていたというのが実際のところです。どこまでが著作権侵害にあたるのか釈然としないのですが、ここはひとまず引き下がることにしました。
 というわけで、今回発行の通信はネットにもアップできませんし、新聞折込もしません。しかたがないので、ここに種まき通信第34号からいくつか記事を掲載しますので、ご覧ください。

◆種まき通信第34号 2011年2月12日発行◆

・安曇野市12月定例議会小林じゅん子の一般質問
 三セク・トマト栽培事業「責任の明確化」は後回しか
〜宮澤市長「責任追及は菜園問題の清算・整理のあとで」〜

・速報−新庁舎建設計画に関する市民アンケート
 「79億8000万円で建設」に賛成は13.2%

・アンケートの結果をうけて2月15日には市長会談へ
 市長には、このアンケートの結果から(1)「新本庁舎建設」を考え直すつもりはないか。(2)住民意思の確認のために住民投票を行う考えはないか。この2点について確認します。宮沢市長の政治信条である「現場主義」に基づく判断に期待しています。
 ところで、住民投票について地方自治法では、①住民の直接請求による(第74条)②議員の提案による(第112条)③市長の提案による(第149条)の三つの方法があります。条項の順序でいくと住民からの直接請求が真っ先に出てきますが、現実的にはこれが最も難しい方法です。ということは、市長自らの決断により「住民投票を市長提案」してもらう、これが一番いい。それがダメなら、次の手段としては「議員提案」による住民投票条例の制定。いずれにしろ、議会の過半数の賛成が必要。
 建設推進派の議員が多い現状では困難が予想されますが、あきらめずに住民投票の可能性を模索していきます。
 市長がアンケートの結果を無視するようであれば、また、議会での議論が納得いかないようなものであれば、市民も黙っていないでしょう。「住民の直接請求による」住民投票への流れは止められないと思います。

・この数字は〜933億円
 「933億円の借金が一人歩きしている」って、いったいどういうこと?
 12月定例会での代表質問で気になったのは、「933億円の借金が一人歩きしている」という言い方で質問した会派があったこと。その表現に共感して答弁する市長の姿は、まるで「裸の王様」のようにも見え、大きな不安を感じました。
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【信進クラブ代表質問】
 一般会計の実際の借金は、約357億円から地方交付税に算入される276億円を差し引くと約81億円。さらに一般会計の基金等118億6,400万円のうち財政調整基金等が約70億円ある。したがって、それを差し引くと一般会計の実際の借金は10億5,000万円になるが、いかがか。
【企画財政部長答弁】
 ただいまの議員のご質問の、そのような数字の並べ方が果たして適切かどうか、この辺はまた私どもでも検証をさせていただきたい。
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 357億円から「地方交付税に算入される276億円を差し引く」とは、なんと強引なこと。そんな計算をしていたら財政規律などないも同然。正しくは、地方交付税の額の算定に用いる『基準財政需要額に算入される』です。企画財政部長が「そのような数字の並べ方が果たして適切かどうか」と答えているのが、せめてもの救い。「適切ではない」とハッキリ言ってほしかったですが・・・
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【信進クラブ代表質問】
 933億円の借金があるということが一人歩きをしている。市民に不安が広がっている。安曇野市は健全財政であることを、行政の言葉でなく、市民のわかる、理解できる説明をする義務があると思うが、どうお考えか。
【市長答弁】
 市民の皆様方に内容を理解してもらうには、行政の専門用語ではなく、例えば小・中学生にもわかるような噛み砕いた内容の説明をし、市民の理解を得ることが大切だと考えている。これらの工夫については担当に指示をしているところだ。
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 本庁舎建設のためには、どうしても「たいした借金ではない」と印象付けて強調したいようですが、一般会計と特別会計とを合わせて「933億円の借金がある」(注1)のは間違いありません。「市民に不安が広がっている」とすれば、それは市民として当然の心理です。「市民にわかる、理解できる説明」は、往々にして真実から遠ざかる傾向があります。「噛み砕いた」結果、市民が誤解するようなことがなければいいのですが・・・

・市議会は債権放棄(支払い免除)の議案を可決
〜トマト栽培施設使用料3億余を市が債権放棄することに反対〜

(注1)財政状況は公開されています。安曇野市ホームページの行政情報からご覧いただけます。疑問点など小林じゅん子にお問い合わせくだってもけっこうです。