安曇野市議会、一段と〝与党化〟 緊迫感欠く代表質問
安曇野市議会では年に1回12月定例議会において会派の代表質問が行われます。会派を代表した議員が、市長の施政方針や予算編成方針に対して質問をします。
無所属議員の4人は代表質問しないの?と聞かれたりしますが、4人は会派を組んでいないので代表質問はできません。
政務活動費の交付に関しては、無所属議員一人でも会派とみなされますが、代表質問までは認められていません。4人の無所属議員の中から代表を出して質問することは認められてよいと思いますが、それは今後の議会改革推進のなかで検討することになるでしょう。
さて、一昨日の9日は選挙後初めての代表質問がありました。「市長の施政方針や予算編成方針に対して質問する」というわけですが、各会派のなかでどのような議論を経て質問内容を絞り込んでいったのか、興味のあるところです。所属議員全員で協議したのか、会派代表が主導して決めたのか。だいぶ前のことですが、代表質問の原稿を書いた議員と実際に質問した議員が違うということもありました。
今回の代表質問では行政側から頼まれてしたのではないかと思われるような質問や、始めからいい答が用意されているような質問もあって、せっかくの代表質問の場がセレモニー化している印象でした。
以下は、安曇野市を考える市民ネットワーク・横地泰英さんから届いた傍聴記です。
~安曇野市議会、一段と〝与党化〟/緊迫感欠く代表質問~
安曇野市議会は2013年12月9日(月)代表質問を行った。10月6日の市長・市議選後の初質疑。議員定数が3減となり、議会会派も再編されたが、全体としては、より行政寄り、市長寄りのやりとりが目立った。
この日の代表質問はまず小松洋一郎議員(信政会)、次いで平林徳子議員(政和会)。信政会が9人、政和会が6人で、この2会派だけで市議会定数25の過半数13を上回る。 小松洋一郎議員は質問の冒頭で「最大会派になった」と胸を張り、宮沢市長は「議会と執行部は市政の両輪」と発言。小松議員は「わくわくする思いで市長答弁を聴いた」。平林議員の代表質問も、医療費の自己負担軽減「ワンコイン、ツーコイン策」などに集中し、行政側が答えやすい部分が大きかった。行政負担も〝コインレベル〟だからだ。
午後は松澤好哲議員(共産)、小松芳樹議員(公明)。さすがに午前中とは様変わりムードだったが、問題を詰め込みすぎて十分なやりとりができなかったり、9月議会の繰り返し部分も多く、全体として緊迫を欠いた。
10日から2日は一般質問、13日から委員会審査があり、20日に閉会する予定だ。
(傍聴=安曇野市を考える市民ネットワーク・横地泰英)